イタリアのアルバ地域で採取された約1キロの白トリュフが、香港で開催された第25回世界アルバ白トリュフオークションで15万4000ドル(約2400万円)で落札されたと、香港サウスチャイナモーニングポスト(SCMP)が11日(現地時間)に報じた。
報道によると、約908グラムの白トリュフが120万香港ドル(約2400万円)で落札された。落札品にはイタリアのピエモンテ地域で4日間の宿泊権と、香港のピエモンテ料理専門レストラン「カステッラーナ」で8人が楽しめるディナーも含まれていた。今回のオークションでは合計300万香港ドル(約6000万円)が集まった。
シンガポール、ウィーン、フランクフルト、バンコク、ソウル、アルバなどから参加者が入札に参加した今回のオークションで、最終落札は香港の入札者が獲得した。オークションは香港のマンダリンオリエンタルホテルでカステッラーナ創設者のマテオ・モレロ氏の主催で行われ、カステッラーナのシェフ、ロメオ・モレリ氏とトスカーナ・ディ・アンジェロのアンジェロ・アリアーノ氏、マンダリンオリエンタルのロビン・ザブ氏とマシュー・ルーダー氏がチームを組み、6コースからなる特別なディナーを提供した。
アルバ白トリュフオークションに香港の富裕層が大きな関心を示したのは今回が初めてではない。2005年、彼らは当時の世界記録である86万3000香港ドル(約1730万円)で1.2キロの白トリュフを落札した。翌2006年には実業家のゴードン・ウー・インシェン氏が1.5キロから1.59キロに及ぶアルバ白トリュフを125万香港ドル(約2500万円)で落札し、新たな記録を樹立した。昨年も1.04キロのアルバ白トリュフが匿名の香港の入札者に110万香港ドル(約2200万円)で売却された。
同日のオークションの収益金は香港の子ども福祉および妊娠した10代の少女たちを支援する非営利団体「マザーズ・チョイス」に寄付される。モレロ氏は「今回の第25回世界アルバ白トリュフオークションがマザーズ・チョイスのために過去2番目に高い金額を記録し、非常に嬉しい。この大きな支援が子どもたちに必要なサポートを提供するのに大いに役立つ」と述べた。
一方、トリュフは独特の香りと味で世界の美食家たちに人気の高級キノコだ。特に白トリュフはイタリア北西部ピエモンテ地域のアルバで多く採取される。価格が高騰する理由は、その希少性と採取の困難さにある。トリュフは地中で生育し、主にオークやブナの根元付近で発見される。そのため、トリュフを探すには訓練された犬や豚を使ってその位置を特定することが多い。
トリュフの香りは強烈かつ独特で、高級料理に頻繁に使用される。白トリュフは生で薄くスライスし、パスタ、リゾット、肉料理に添えて食べることが多い。その特有の香りが料理に高級感を与えてくれるのだ。特に白トリュフは他の種類のトリュフに比べて繊細な香りを持ち、料理の原材料となじみやすい特性がある。収穫の期間が限られており、天候や土壌の条件が重要な影響を与え、気候によって収穫量が大きく変動する特徴もある。
世界的に白トリュフは非常に高価格で取引され、特にアルバ産白トリュフは品質面で最高級と評価されている。白トリュフは人工栽培が不可能で自然の中で採取するしかないため、その価値がさらに高まる。
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