公開までおよそ1週間となった映画が、予約枚数30万枚を突破する快挙を達成し、話題の中心となっている。

12日、映画館入場券統合電算網のリアルタイム予約率集計によると、映画『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』は同日午前9時30分時点で予約観客数31万9,351人を超えた。これは『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』、『鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』など、劇場公開された「鬼滅の刃」シリーズの中で最も高い事前記録でもある。
また、予約率ランキングでも1位を獲得し、その予約率は48.1%。2位は『ゾンビ娘』、3位は『悪魔が引っ越してきた』、4位は『F1 ザ・ムービー』が続いた。
さらに、先週末の9日にも、韓国国内ボックスオフィス1位だった『ゾンビ娘』を抑え、予約枚数25万枚を突破し予約率集計1位となった。アニメーション映画として公開半月前にこのような成果を上げるのは異例であり、「鬼滅の刃」ファン層の期待感が数字として裏付けられた形だ。
吾峠呼世晴による同名漫画を原作とする「鬼滅の刃」シリーズは、家族を鬼に殺され、鬼となった妹・禰豆子を人間に戻すため鬼殺隊に入隊した少年・竈門炭治郎の旅路を描いた作品だ。
『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』は、シリーズの結末へと向かう劇場版三部作の第一弾で、全てのキャラクターの運命が交錯し、物語が最高潮に達する重要エピソードを収めている。
炭治郎の成長と覚醒した善逸、しのぶと義勇の執念の戦い、そして強烈な存在感を放つ猗窩座まで、それぞれの物語が輝きを放ち、犠牲、喪失、希望、救済を描く。
「無限城編」は昨年日本で放送されたテレビアニメ「鬼滅の刃」柱稽古編の最終回直後から物語が続く。最終回では鬼殺隊員たちが無惨に向かって突進し、無限城へと吸い込まれていく場面が緊張感を高めた。「必ず倒してやる」と怒りを爆発させる炭治郎の姿は、無惨との最終決戦を予告していた。
日本では既に過去最高記録を更新中だ。先月18日、公開から3日で55億円の興行収入を記録し、歴代日本映画のオープニングスコア1位となった。その後、8日で100億円を突破し、史上最速の快挙を達成。さらに、17日で1,255万観客を動員し、歴代興行成績トップ10に名を連ねた。

引用:『劇場版 鬼滅の刃: 無限城編』公式予告編
未知の空間『無限城』で展開される命懸けの戦い
物語は無惨との決戦を前に、鬼殺隊の柱たちが合同稽古を行っていた最中、産屋敷邸に現れた無惨によって正体不明の空間「無限城」に閉じ込められるところから始まる。無限城は鬼たちの本拠地であり、最終決戦の舞台だ。
しのぶは、姉の敵である童磨と命を懸けた戦いに挑み、善逸はかつての師に習ったが血鬼となった獪岳に立ち向かう。炭治郎は義勇と共に猗窩座との運命を賭けた戦いに身を投じる。
しのぶは鬼殺隊の特殊戦闘技術「蟲の呼吸」で俊敏な技を、善逸は「雷の呼吸」で目にも止まらぬ一撃を放つ。メインバトルである義勇&炭治郎 vs 猗窩座の戦いは、息を呑むアクションと感情の交錯で没入感を高める。義勇の「水の呼吸」、そして炭治郎が父の教えを思い出しながら戦う姿は印象的だ。上弦の鬼たちとの対決らしく、戦闘は苛烈でダイナミックだ。

引用:『劇場版 鬼滅の刃: 無限城編』公式予告編
視覚を超え、五感を刺激するビジュアルの饗宴
ufotableが制作した無限城のビジュアルは、無限に変化する迷路構造と壮大なスケールで観る者を圧倒する。空間が垂直・水平方向に絶えず変化しながら展開される戦闘は、華麗かつ立体的だ。
予告編を観た予備観客からも、「この瞳の作画、ヤバい。鳥肌が立った」、「イカゲーム3じゃなくて、これこそ本物だった」、「今年の映画館No.1ヒット作はこのアニメになるかも」、「大作の予感しかしない」、「ようやく今年、劇場に行く理由ができた」、「扇子ごときがこんなにカッコよく見えるなんて。クオリティが異常」、「猗窩座のシーン、作画が本当に凄い」、「ついに来たか。1月から首を長くして待ってた」、「N回目の鑑賞確定だな」、「皆さん、息して」、「胸が熱くなる」、「アニメ作画だけは間違いなくトップ」、「また興行記録を塗り替えるだろう」、「200万人動員は軽く超える」
「演出も作画も本当に最高だ」など、熱狂的な声が相次いだ。

引用:『劇場版 鬼滅の刃: 無限城編』公式予告編
厳しい視線も
光復節(韓国の独立記念日)を前に予約枚数が30万枚を超えた現象に、快く思わない向きも少なくない。作品の時代背景が日本帝国主義が最盛期だった大正時代であることや、主人公・炭治郎の耳飾りが旭日旗を連想させるとして、右翼的だとの論争が起きている。
最近の宣伝イベントでも物議を醸した。9日に行われる予定だったプロ野球・LGツインズとハンファ・イーグルスの試合での炭治郎と禰豆子の始球式は、否定的世論の高まりを受け中止となった。上映館ではなく野球場で実施しようとした点が一部観客の反発を招いたのだ。
こうした要素にもかかわらず、「無限城編」の人気は衰えることなく上昇を続けている。本作は劇場版三部作として制作されるシリーズの第一作で、炭治郎と鬼の頂点・鬼舞辻無惨の最終決戦を描く。公開日は今月22日だ。
映画館入場券統合電算網による12日現在のリアルタイム予約率順位は以下の通り。
1位. 『劇場版 鬼滅の刃: 無限城編』
2位. 『ゾンビ娘』
3位. 『悪魔が引っ越して来た』
4位. 『F1 ザ ムービー』
5位. 『6DAYS』
6位. 『近畿地方のある場所について』
7位. 『ラブシック』
8位. 『バレリーナ』
9位. 『キング・オブ・キングス』
10位. 『ストップ・メイキング・センス』
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