噂から広がり、自己最高記録を更新しながら上昇を続ける韓国ドラマが注目を集めている。

これはJTBCドラマ『エスクワイア: 弁護士を夢見る弁護士たち』(以下『エスクワイア』)に関する報道である。
先月31日に放送された第10話では、首都圏で9.9%(ニールセンコリア提供)、全国で9.1%の有料視聴率を記録し、分単位最高視聴率は11%に達している。また、20~49歳ターゲット層の視聴率は、首都圏で3%、全国で3.1%を記録し、同時刻帯での強さを示している。
この回では、かつていじめ事件を傍観していたチョン・チェヨンの変化が際立っていた。彼女は、いじめ被害者の依頼人の弁護を担当し、本物の弁護士へと成長した。殺人事件の被告人が彼女を弁護士として指名し「君にも責任がある」と述べた瞬間、チョン・チェヨンは大きな衝撃を受けた。事件との直接的な関係はないと考えていたが、学生時代の沈黙が罪悪感を呼び起こした。
依頼人は、いじめによる中退の経験を持ち、今回亡くなった人物がかつての加害者であったと明かしている。最終的にチョン・チェヨンは、被害者の母親(ユン・ユソン)との対話を通じ、過去の加担を認め依頼人に謝罪した。彼女は事件を法理的に分解し、殺人罪成立の要件である故意を否定、初回の暴行が傷害に留まり、死亡は逃走中における被害者の無断横断による交通事故で起こったと主張した。防犯カメラや各種証拠資料により、被害者が普段から交通ルールを違反していたことが示され、過去のいじめ映像や依頼人の日常も公開され、量刑の考慮が求められた。裁判官は、殺人罪ではなく傷害および過失致死のみを認め、依頼人は初めて弁護士に微笑みを見せた。


『エスクワイア』が短期間で多くの視聴者を獲得した理由は明確である。ここでは、その人気の要因に迫る。
1. 事件中心のサブタイトルによる展開
各回のサブタイトルでは、児童虐待、デートDV、校内暴力といった現実的かつ敏感な社会問題に焦点を当て、法廷ドラマとしての緊張感と人間ドラマの融合が独自の魅力となっている。
2. 強烈なメッセージとスッキリした展開
悪役が法の抜け穴を利用する中で、主人公たちがそれを逆手に取り事件を覆すシーンは、視聴者に大きなカタルシスを与えている。正義の実現という確固たるメッセージが、物語への没入感を一層高めている。
3. 俳優陣の演技とケミストリー
イ・ジヌク(ユン・ソクフン)やチョン・チェヨンがそれぞれの役に深みを加え、各シーンの緊張感を際立たせている。特に、先輩と後輩の弁護士間の関係や新人弁護士の成長物語が、感情面を豊かにしている。
4.グローバルヒット
韓国では、第4話で視聴率8%を突破、10話で分単位最高11%に達している。海外では、NETFLIXのグローバルTop10入りを果たし、47か国以上で上位にランクされ、Kドラマの法廷物としての可能性を示している。
5. 批判的な声も存在
現実的な問題に正面から取り組むため、一部では被害者視点が不足している、または感情に偏りすぎているとの指摘もある。しかし、事件を超えて社会構造の問題に目を向ける試みは新鮮であると評価されている。
『エスクワイア』は単なる法廷ドラマに留まらず、個人の責任と社会的責任を問いかける作品として位置付けられている。分単位最高視聴率11%という数字は、視聴者の高い没入感を示すものであり、今後どのような社会的テーマが展開されるかに注目が集まる。
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