韓国Netflixの韓国映画部門で1位を「総なめ」したその作品がこの旧正月連休最後の夜、韓国のテレビ局にてでオンエアされた。

韓国の映画館でで256万人の観客を動員した映画『脱走』(イ・ジョンピル監督)が今月18日の午後10時、KBS2の旧正月特選映画として編成された。連休中に溜まった疲れを長引かせず、短く強く振り払うことを選んだ視聴者には、この編成が目に留まるはずだった。ランニングタイムは94分であり、「1本だけ見て寝よう」という気持ちで始めたが、最後まで目を離せないスピード感がこの映画の武器だ。
『脱走』は明日のために走る北朝鮮の兵士ギュナム(イ・ジェフン扮)と今日を守ろうとする国家保衛省の将校ヒョンサン(ク・ギョファン扮)の命がけの追跡劇を描いている。ギュナムは未来を選べない現実から抜け出し、鉄条網の向こうを夢見て脱走を準備する。しかし、彼の計画に気づいた下級兵士ドンヒョク(ホン・サビン扮)が先に動き出し、状況はこじれ、ギュナムはあっという間に脱走兵の身分になってしまう。

この時、部隊に来た国家保衛省の少佐ヒョンサンはギュナムを「労力英雄」として飾り立てて実績を稼ごうとするが、ギュナムがついに脱出を決行すると、退く道のない追跡が始まる。追いかける関係が単純な善悪の構図に流れず、お互いの選択を最後まで押し通す形で展開される点が緊張感を生む。
この作品が連休の終わりに「ドーパミン用」とされる理由もここにある。94分の中に映画が言いたいことを圧縮して詰め込みつつ、リズムを失わない。息を整えてくれるシーンが長くなく、一度スピードがつくと最後まで「直進」する。観客の反応でも「二人の俳優の追いかける緊迫感が最初から最後まで押し寄せる」、「心臓がドキドキする94分だった」、「スピード感が良く、演技・演出・サウンドが良かった」といった評価が続いた。連休最後の日、長いランニングタイムが負担な視聴者にはむしろ最適な選択だった。

興行成績も確かなものだ。『脱走』は公開から10日で100万人の観客を突破し、興行速度を上げ、結果的に256万人の観客を動員した。劇場で存在感を証明した後、OTTに熱気が移った。Netflixに公開された直後、長期間韓国映画ランキング1位を独走し、「映画館での興行成績→OTT話題性」の流れを続けた。今回のテレビ編成はその流れの最後のパズルに近い。すでに一度検証された作品が「連休最後の夜」という時間帯に再び大衆と出会うことになった。
観戦ポイントは俳優たちの温度差だ。ギュナムを演じた俳優イ・ジェフンは体を惜しまない「走り」でキャラクターの切迫感を押し出す。イ・ジェフンは「最後の作品だという思いを持ちながら没頭して撮影していたようだ」と言うほど、撮影中ずっと強い集中を強調した。俳優ク・ギョファンが演じたヒョンサンは雰囲気が異なる。ユーモアと余裕、狂気を行き来しながら追跡劇を単調にさせない。二人の目が合う瞬間ごとにシーンの緊張度が変わり、その変奏が94分を耐えさせる力になる。

演出の意図も作品のスピード感と絡んでいる。イ・ジョンピル監督は制作発表会で「脱走という根源的な欲望を扱おうとしたとき、観客が夢を見たが北朝鮮に来たような、『私が北朝鮮の人間のようなコンセプト』が重要だった」と述べ、「最初は悪夢だったが、自分が望む場所に自分の意志で走っていくことで、スリリングな夢のようなものに繋がればいいという願いから演出した」と明かした。
「走ること」が単なるアクションではなく、人物の欲望と選択を直線的に示す装置であるという説明だ。だからこの映画の追跡劇は単に速さだけのシーンではなく、「私の前の道は私が決めました」という一文に収束する感情の競走として読まれる。

連休最後の日、何を見るか迷っているなら基準は簡単だ。「長い説明なしでも没入できるか」、「最後まで引き込むか」、「見た後に気分が『整理』されるか」にある。
『脱走』は短いランニングタイムの中にその答えを詰め込む作品だ。Netflixで1位を「総なめ」した256万人の観客映画が韓国の旧正月連休の最後を飾るのにぴったりの選択肢だった。
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