驚くべきことに再び反応が爆発した。すでにテレビ放送で全話が公開済みの作品だが、Netflixに再掲載されてから再度ヒット旋風を巻き起こしている作品がある。

それが5日、Netflixでシーズン1、2が同時公開されたSBSドラマ『復讐代行人~模範タクシー』(以下『模範タクシー』)である。
『模範タクシー』シーズン1、2は公開直後に口コミが急速に広がり、7日現在「今日の韓国TOP10シリーズ」部門で一気に3位に浮上した。シーズン2が放送終了から2年以上経過したにもかかわらず、Netflixを通じて逆走に成功したわけだ。
『模範タクシー』は同名の ウェブ漫画 を原作とするSBSドラマである。元特殊部隊将校出身のタクシー運転手キム・ドギ(イ・ジェフン)が、秘密組織「虹運輸」と共に法の網をすり抜けた悪人に対して私的復讐を代行する過程を描く。単なる犯罪解決劇を超え、性搾取、児童虐待、カルト宗教、高齢者対象詐欺など現実社会で起きる問題を題材にし、被害者中心の視点と勧善懲悪の物語を通じて強いメッセージを発信してきた。各エピソードの終わりには実際の被害申告電話番号を案内するほど社会的責任感も示した。

2021年に放送されたシーズン1は最高視聴率16%(以下韓国全国基準、ニールセンコリア調べ)を記録し、2023年に放送されたシーズン2は瞬間視聴率21%を超えて大きな話題となった。シーズン制ドラマの成功可能性を証明した代表作と評価される。特にシーズン2はWavve(ウェーブ)などさまざまなOTTプラットフォームで累計視聴時間が上位に入り、16か国でコンテンツ1位になるなどグローバルIPとして定着した。
今回のNetflix公開は既存視聴者だけでなく新たな視聴層の流入まで呼び込んだ。テレビで観ていた視聴者でさえ再度イッキ見を選び、Netflixで初めて触れたユーザーは急速にファンへと変わった。OTTプラットフォーム中心へと移る視聴環境の変化により、逆走トレンドに最適化されたコンテンツだったと解釈できる。
俳優たちの演技力とキャラクタープレイも興行要因となった。特にイ・ジェフンは毎回異なる変装に挑戦し、多彩な顔を見せた。キム・ウィソン、ピョ・イェジン、チャン・ヒョクジン、ペ・ユラムで構成された「虹運輸」チームとのチームワークがシリーズ全体の没入感を高めた。シーズン2に入るとキャラクター間のケミストリーが一層強化され、痛快な復讐劇の展開がリピート視聴欲を刺激して口コミを牽引した。
視聴者が最も魅力を感じたのは「サイダーのような展開」だった。現実では法の限界により簡単には罰されない犯罪者に機敏に復讐を下すスタイルが強い代理満足を与えた。そのため放送当時だけでなくNetflix公開後も社会問題を扱ったエピソードが再び語られている。

こうした熱気を受け、『模範タクシー』シーズン3は来る11月14日からSBS金土ドラマ枠で放送される。シーズン3は全16話構成で、WavveなどOTTプラットフォームでも同時ストリーミングされる。シーズン1とシーズン2の主要キャストであるイ・ジェフン、キム・ウィソン、ピョ・イェジン、チャン・ヒョクジン、ペ・ユラムが全員再合流し、シリーズの連続性を保つ。
今シーズンでは日本ロケ撮影と、日本を代表する俳優の竹中直人の合流など、グローバル規模へ拡張された構成が目を引く。俳優ユン・シユンも特別出演を確定し期待を高めた。主なストーリーはシーズン2のラストシーンで示唆された軍内部の性暴力事件を中心に展開される予定だ。キム・ドギが潜入し、無念を抱える女性軍曹から復讐を依頼され事件が始まる。ここに虹運輸の復讐代行サービスが国境を越えて日本まで拡大し、より複雑かつ多様な事件を扱うことになる。
演出はシーズン2を手がけたカン・ボスンPDが続投し、脚本もオ・サンホ作家が執筆して既存シリーズのトーンを維持する予定だ。社会告発メッセージと爽快な復讐劇、そしてグローバル展開という新たな試みが組み合わさり、シーズン3はそれ自体が大きな期待作として浮上している。
Netflixを通じて『模範タクシー』シリーズが再び注目を集めている今、この現象はコンテンツの質だけでは説明できない。プラットフォームへのアクセスのしやすさ、社会との共感形成、俳優陣の個性と没入度の高い物語、シーズン制ドラマの定着が生んだ複合的結果である。終わったはずのドラマが再び人々の目を引き、新たなファンを生み出す構造の中で『模範タクシー』は再び走り出している。
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