9月2日午前7時30分時点、映画館入場券統合電算網において、あるスリラー映画が韓国映画の前売り率1位に立った。

その作品は映画『殺人者リポート』。公開を4日後に控えた時点での記録である。青少年観覧不可等級(R-19指定)にもかかわらず、9月公開予定作全体を通じて最も高い前売り率を記録し、韓国映画部門はもちろん9月公開作全体の中でも1位を獲得した。
『殺人者リポート』は5日の公開を前に、2万6,246枚の事前販売を達成。今年上半期スリラー最大のヒット作とされた『ノイズ』の公開2日前時点での事前販売量5,800枚を約4.5倍以上も上回る数値だ。この勢いが9月の劇場街における韓国映画興行の号砲となるのか注目が集まっている。
物語はスクープを追うベテラン記者ソンジュ(チョ・ヨジョン)が、自らを訪ねてきた精神科医ヨンフン(チョン・ソンイル)から連続殺人の告白を聞くところから始まる。インタビュー形式で進んでいた取材は次第に予測不能な方向へ流れ、ソンジュは現実と捏造、真実と虚偽の狭間で混乱に陥っていく。

見どころは三つある。第一に、従来のスリラーと一線を画す「インタビュースリラー」という形式だ。映画の大半が記者と医師の濃密な会話で構成されているにもかかわらず、緊張感を失わず没入感を維持する。第二に、連続殺人という刺激的題材を前面に押し出すのではなく、その背景や心理に焦点を当てる。第三は俳優たちの演技だ。チョ・ヨジョンは『パラサイト 半地下の家族』以降、再び複雑な内面を持つキャラクターを担い緊張感を牽引し、チョン・ソンイルは従来のイメージとは全く異なる、落ち着きつつも不気味な雰囲気を作り上げた。
公式予告編や関連動画には観客の期待を示すコメントも寄せられている。

「チョ・ヨジョンは静かな恐怖を演じるのが本当に上手く、スリラーにぴったり」「チョン・ソンイルが無表情で怖いことを言うから余計に鳥肌」「心理戦中心のスリラーが好きだからこれは必ず観る」「『パラサイト』以降、チョ・ヨジョンがどんな演技を見せるのか気になって前売りした」などの反応が寄せられた。
実際の犯罪や恐怖を直接的に描写するのではなく、人物同士の対話に潜む心理や感情の流れに焦点を当てた演出に期待が集まっている。
『殺人者リポート』は9月5日、韓国全国の劇場で公開される。
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