歌手であり俳優としても活動するIUが、国際的なドラマ祭である「ソウルドラマアワード2025」において女性演技者賞を受賞し、俳優としての存在感を再び証明した。
今月2日午後にソウル汝矣島(ヨイド)KBSホールで行われた授賞式は、多くの国内外のドラマ関係者とファンの熱い関心の中で催された。司会を務めたのは、特有の機知と安定した進行で愛されるチャン・ドヨンと俳優オク・テギョン。二人が会場の雰囲気を一層盛り上げた。
今年の女性演技者賞の発表者として舞台に上がったのは、昨年同じ部門で受賞した俳優のヨム・ヘランだった。彼女は受賞者名簿からIUの名前を発表し、喜びの笑みを隠すことができない様子だった。二人は、Netflixの話題作『おつかれさま』で共演した経験があり、より温かく心のこもった祝福の場面が映し出された。
◆感謝と感動、舞台上でのIUの真心
舞台に上がったIUは、特有の落ち着いた誠実な声で観客と審査員に感謝の意を伝えた。彼女は「『おつかれさま』を多くの方々に愛していただき、心から感謝しています」と述べ、さらに「作家のイム・サンチュンさん、監督のキム・ウォンソクさん、さらに現場で奮闘してくださったすべての制作陣とスタッフに、この栄光を捧げます」と付け加えた。

特に、彼女が劇中で自らが演じたキャラクターを想い出し涙を堪えるような姿がカメラに捉えられた。IUは「エスンとクムミョン、そして劇中の家族を心から愛している」としながら目に潤いを浮かべた。作品内の人物に触れることで、彼らと過ごした時間が、単なる演技を超えて自身の人生に深く刻まれたことを示した瞬間だった。彼女は最後に「『おつかれさま』は今後、私にとって誇りであり、これからも栄光であり続けると思います」と語った。
◆1人2役の挑戦、批評家と大衆を魅了する
IUが出演した『おつかれさま』は、済州(チェジュ)島を舞台に、世代を超えて続く家族と青春の物語を描いた作品だ。劇中において、IUはエスンとクムミョンという2つのキャラクターを同時に演じ、幅広い演技のスペクトラムを見せた。エスンの清楚でありながらも凛々しい姿、クムミョンの複雑な感情と成長過程を繊細に描写し、各キャラクターに生命力を吹き込んだ。
批評家は、その演技について「IUという俳優の成長を確実に示した作品」と評し、ファンも「歌手として舞台上に立つIUとはまた違った深みと魅力を見せてくれた」と熱い支持を表明した。アイドル出身俳優としての挑戦を超え、真の俳優としての地位を確固たるものにしたとの評価が続いている。
◆国際舞台で輝く「ソウルドラマアワード」
今年で20回目を迎える「ソウルドラマアワード」は、全世界のドラマを網羅し、国際的な権威を誇る授賞式だ。韓国ドラマのみにとどまらず、アジアやヨーロッパ、アメリカ地域などの幅広い作品が出品・審査されるという点で、その意義は非常に大きい。今年は50カ国から276作品が出品され、400人以上の出品者の中から、厳正な審査を経て最終受賞作および受賞者が決定された。

IUの受賞は、単なる個人の成就を超え、韓国ドラマと俳優たちが世界舞台で占める地位を象徴するものであった。特に、Netflixをはじめとするグローバルプラットフォームを通じて作品が公開され、世界中の視聴者から大きな反響を得たことから、今回の受賞は納得の結果であるとの評価がある。
◆ ファンと共に築いた成就
授賞式の会場には国内外のファンが多数参加し、IUの名前が呼ばれた瞬間、熱狂的な歓声を上げた。舞台下で応援していたファンたちが涙を見せる場面もあり、オンライン生中継で視聴していた海外のファンも、SNSを通じて「IU・deserved・it(IUが受けるべき賞だ)」というメッセージを次々と発信した。IUは受賞の感想として、ファンに向け「いつも私を信じて応援してくださり、ありがとうございます」と伝え、俳優としてもファンと共に歩む決意を新たにした。
◆今後の活動に寄せられる期待
今回のIUの受賞は、彼女の俳優人生における大きな転機となると言われている。既に音楽界で確固たる地位を築いている彼女が、演技においても安定した評価を受け、次世代の韓国ドラマの顔として注目されている。業界関係者は「IUの挑戦は韓国ドラマ界全体の挑戦であり、可能性をさらに広げるきっかけになる」と期待を寄せた。
また、IUは次回作の検討も進めていることが明かされている。『おつかれさま』以降、どんな作品で観客と出会い、どんなキャラクターで自身の色を表現するのか、目が離せない。
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