2002年公開の『28年後…』、2007年公開の『28年後…』に続き、20年以上ぶりとなる新シリーズ映画『28年後…』がNetflixで公開される。

『28年後…』は2025年6月に全世界の劇場で公開され話題を呼び、10月19日にNetflixを通じて再び世に公開される予定だ。劇場公開では「R15+」の問題作だった。
この作品は『28年後…』を演出したダニー・ボイル監督が再びメガホンを握り、アレックス・ガーランドが脚本を担当、原作の緊張感と没入感を引き継いでいる。制作陣の復帰に加え、キリアン・マーフィが総合プロデューサーとして参加し、シリーズファンの期待をさらに集めた。
本作はスリラー、ホラー、ドラマの要素を網羅しており、上映時間は約115分。「R15+」で公開され、制作費は約6,000万ドル(約86億3,520万円)が投じられた。興行成績は北米で7,037万ドル(約101億2,765万円)、全世界で1億5,036万ドル(約216億3,981万円)を記録し、ゾンビジャンルの長期興行可能性を改めて示す結果となった。

物語は、原作でウイルスが蔓延した後、28年が経過した世界を背景に展開される。主な舞台は隔離された島「ホリーアイランド」。一度ウイルスの騒動を経験し生き延びた世代の生存者たちが、再び感染が広がる土地へと足を踏み入れる。今回の作品では、従来以上に進化したゾンビと新たな変異ウイルスが登場する。単なる生存劇に留まらず、人間の内面に潜む本性と、極限状況下で表れる恐怖が主要テーマとして描かれている。
『28年後…』のNetflix公開日は、劇場公開後約4ヶ月となっており、最近のハリウッド大作で採用されている、劇場上映後のOTT転換戦略と同様の流れを踏んでいる。通常、劇場公開後3〜4ヶ月でOTTに登場する流れに沿い、本作も同様の日程で公開される。これにより劇場観客層を超えて、より広範なグローバル視聴者へリーチする狙いがある。

Netflixが有するグローバルプラットフォームの影響力は、ゾンビジャンルに非常に適している。かつて『今、私たちの学校は』や『アーミー・オブ・ザ・デッド』などがNetflixで世界的な人気を博した事例を踏まえ、『28年後…』も劇場に足を運べなかった観客や海外視聴者に対し、爆発的な反応を引き起こす可能性が高い。
新シリーズの公開とともに、前作の人気も再燃している。実際、2025年6月の『28年後…』公開後、前作『28年後…』がNetflix国内映画トップ10にランクインするという逆走現象が見られ、ファンは新作鑑賞前に前作を再び視聴する動きが続いた。Netflixで新作が公開されるとともに、この現象はさらに拡大する見込みだ。
一部では『28年後…』に対する批判も続くが、韓国のイ・ドンジン映画評論家は本作に対して概ね高い評価を下した。彼は、本作が単なるゾンビ映画の定型にとどまらず、新たな物語と見どころを提示する新鮮な試みであり、典型的なジャンルの枠を超えていると評価した。
彼の評論によれば、『28年後…』は前作『28年後…』シリーズの系譜を受け継ぎつつ、緊張感溢れる演出と深みのあるストーリーを展開する完成度の高い作品である。特に、ダニー・ボイル監督特有のリアルかつスタイリッシュな撮影手法、編集、そして色彩と質感の巧みな使い方が際立ち、これらの要素が映画内のサスペンスを最大化していると説明されている。
また、本作は単にゾンビの恐怖を描くだけでなく、家族や成長、人間の内面における感情と変化にも踏み込み、いわば成長映画のような深みを呈していると強調された。ウイルス蔓延後の世界と生存者たちの関係を多層的に解きほぐす比喩的なメッセージも、観客に強い没入感と多くの考察の余地を提供する。
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