最近、パク・チャヌク監督が映画『どうしようもない(韓国語原題訳)』を通じてトロント国際映画祭で観客賞を受賞したことに続き、韓国映画界に新たな歴史が刻まれた。

イ・チャンヨル監督の映画『フィレンツェ』が、グローバルステージハリウッド映画祭2025において、韓国映画初の3冠の栄誉を手にした。
秋夕(チュソク)の連休に、米国ロサンゼルスから嬉しい知らせが届いた。今月4日の夕方に開催されたグローバルステージハリウッド映画祭で、映画『フィレンツェ』が最高賞にあたる作品賞、監督賞、脚本賞の主要3部門をすべて制覇したとのことだ。
今年で28周年を迎える「グローバルステージハリウッド映画祭」は、LAで毎年開催される国際映画祭であり、世界各国の独立映画と芸術映画を対象とする権威あるイベントだ。今回の『フィレンツェ』の3冠受賞は、韓国映画の優れた物語と深い演出力が、ハリウッドという象徴的な舞台で世界的に認められたことを示す顕著な成果と言える。
映画『フィレンツェ』は、イタリア・フィレンツェの美しい風景を背景に、人生後半に差し掛かった中年男性のソクイン(キム・ミンジョン)が人生を振り返りながら失ったものの意味を理解し、和解していく旅を描いている。

特に本作は、俳優のキム・ミンジョンが約20年ぶりにスクリーンに復帰した作品として、制作段階から大きな関心を集めていた。キム・ミンジョンは「久しぶりの映画復帰作がハリウッドで認められて感慨深い」と述べ、「ハリウッドの良い気運を追い風に、『フィレンツェ』を広めていきたい」と語った。
主演を務めた俳優のキム・ミンジョンとイェ・ジウォンの演技は現地でも絶賛された。キム・ミンジョンは、スーツ姿でフィレンツェの街を歩きながら中年の苦悩と成熟を重厚に描写。イェ・ジウォンは、抑制された感情と繊細な表現力で物語に深みを与えたとの評価だ。
イ・チャンヨル監督は「俳優とスタッフが共に作り上げた結果だからこそ、より意義深い」と述べ、「今後も良い作品を観客にお届けしたい」と語った。俳優のイェ・ジウォンは「韓国映画の情緒を世界の観客と共有できることが光栄だ」と伝えた。
投資会社K-Fandomのカン・グァンミン代表は「韓国映画の可能性を世界に知らせることができて嬉しい」と述べ、「持続的な海外進出を推進する」と明かした。
映画『フィレンツェ』は来月中旬頃に韓国で公開される予定だ。
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