SBS水木ドラマ『キスはしなきゃよかった!』の上昇曲線が急激だ。放送開始から3週でNetflix非英語シリーズ部門のグローバル1位を獲得し「世界が観る韓国ロマンス」として存在感を示したうえ、韓国内視聴率でも番組最高を更新し独走態勢に入った。特に先週の第7話は首都圏5.5%、瞬間最高6.9%(ニールセンコリア基準)まで上昇し、全チャンネルの平日ドラマ1位を確固たるものにした。2049視聴率も2.77%を記録し、水曜放送番組の中で1位を占めた。

この日の放送では、チャン・ギヨンとアン・ウンジンが描く胸の内に秘めたロマンスが頂点へ向かって駆け上がる場面が続いた。コン・ジヒョク(チャン・ギヨン)がコ・ダリム(アン・ウンジン)への感情を完全に自覚する瞬間から、2人が互いの心へ深く入り込んでいく流れが丁寧に描かれ、没入感を高めた。
救急室で意識を失ったコ・ダリムのそばを見守っていたコン・ジヒョクは「あなたの隣に僕だけいればいい。どうやら僕はおかしくなってしまったらしい」と心の中で吐露し、抑えきれない想いを認めた。コ・ダリムを個室に移して夜通し付き添う場面では、冷静で硬かった人物像が崩れ落ちる繊細な感情のひび割れが描かれた。目を合わせても近づけない2人の姿は、一層切なさを際立たせた。

2人の関係は「ネイチャルベベ」植樹キャンペーンでも鮮明に表れた。チーム長とチーム員という立場ながら、互いを気遣う視線が交錯し、ペ・ナンスクの息子が雨の中で行方不明になる事件をきっかけに、2人の感情は爆発寸前まで高まった。さらに、コ・ダリムが山中で遭難すると、コン・ジヒョクは豪雨の中を捜索し、洞窟でコ・ダリムを抱きしめ体温を分け合う場面が物語の流れを決定的に変えた。
この場面は放送直後、最も大きな反響を呼んだ。コン・ジヒョクが震えるコ・ダリムを抱き寄せ体温を分ける姿、そして「僕はいい人じゃない。僕だって揺れる」という告白に近い独白は「息を呑む名場面」として挙げられた。緊張が最高潮に達した瞬間、遠くからキム・ソヌがコ・ダリムを呼ぶ声が聞こえ、場面が崩れ落ちる描写が3人の関係をさらに揺さぶった。

特に、コン・ジヒョクが既婚者であるコ・ダリムに惹かれる自分自身を恐れる理由も、この回で説得力を持って描かれた。幼い頃、父親の不倫によって傷ついた経験を持つだけに、自分の感情を最も警戒し、責めているのは他ならぬ本人だった。コ・ダリムが彼を心配して訪ねた際「旦那さんはあなたがここに来たこと知ってるんですか? 一線を越えないでください」と冷たく突き放す場面は、視聴者の心も揺さぶった。
最終的にコン・ジヒョクは衝動的に「結婚を急ぐ」と宣言する。ユ・ハヨンとキム・ソヌに関係があると誤解されたことに加え、自分が結婚すればコ・ダリムをこれ以上揺らさず守ることができると信じたためだ。愛する人のために自らの幸せを犠牲にする選択は、エピソードの終盤を強烈に締めくくり、次回への期待を大きく引き上げた。

第7話では2人の感情が大きく高まった一方で、当事者だけがその想いを認められないという皮肉も続いた。キム・ソヌ、ユ・ハヨン、そして視聴者までが2人の気持ちを確信する中、いつ誤解が解けるのか注目が集まっている。「2人の緊張感はロマンス作品の頂点級」「セリフがなくても感情が伝わる」といった評価も寄せられ、チャン・ギヨンとアン・ウンジンの演技が最も際立った回との声が相次いだ。
放送直後、オンライン上の反応も爆発的だった。「チャン・ギヨンの顔に善と悪が同居していて説得力がある」「今日のチャン・ギヨンの演技に完全に落ちた」「もう誤解を解いてほしい」「チャン・ギヨンの顔に隠れた演技力がすごい」「また気持ちが揺さぶられた」「視聴者の心を裂きにくる回だった」「鳥肌が立つ演技」などの声が相次いだ。
『キスはしなきゃよかった!』はグローバルでの勢いも強い。Netflix TOP10公式集計によると『キスはしなきゃよかった!』は11月24日から30日に550万視聴数を記録し、非英語シリーズ部門でグローバル1位に浮上した。初週3位、2週目2位、そして3週目にして首位と、最近の韓国ドラマでも珍しい急上昇を見せた。韓国・ベトナム・インドネシア・タイ・台湾・香港など世界47カ国のTOP10に入り「グローバルヒット作」として確固たる地位を築いた。

『キスはしなきゃよかった!』は、コン・ジヒョクとコ・ダリムの「天災級キス」から始まるドーパミン爆発ロマンスを中心に描く作品だ。初回の大胆なキスシーン、2話目での濃密なベッドシーン、そして会社で再会したチーム長とチーム員の揺れる感情線など、スピード感のある展開が視聴者を強く引きつけたとの評価が続いている。
余韻を残した第7話に続き、第8話は12月4日夜9時に放送される。深まる感情と誤解がどのような形で動き出すのか、視聴者の注目が集まっている。
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