自動車総合プラットフォーム企業「ドイツオートモービルグループ」の子会社である「DTネットワークス」は、韓国の京畿道・高陽市(コヤン市)にBYD一山(イルサン)展示場を正式にオープンし、韓国の首都圏北西部地域への本格的な進出を開始した。

BYD一山展示場は、韓国の首都圏最大規模を誇るBYDの公式展示場で、単なる車両展示にとどまらず、ブランド体験全体を提供するフラッグシップスペースを目指している。地上3階・地下1階、延べ面積約1968.22㎡(約596坪)の展示場には、最大10台の車両を同時に展示することが可能だ。ゆとりあるスペースで多才な主力モデルを見学できるよう設計されており、BYDの技術力やデザインコンセプトを直接体感できる空間となっているという。
同じ建物にはサービスセンターも併設されており、車両の購入から定期点検、メンテナンスまでをワンストップで提供できる体制が整えられている。これにより、展示場とサービスセンター間の動線を最小限に抑え、顧客の利便性を高めているのだ。一山展示場は、瑞草(ソチョ)、水原(スウォン)、盆唐(プンダン)、釜山水営(プサン・スヨン)に続き、DTネットワークスが開設した5番目の展示場であり、韓国の首都圏全域を結ぶ戦略的ネットワークの構築を目指している。DTネットワークスは今回の一山展示場開設により、高陽(コヤン)、坡州(パジュ)、金浦(キンポ)など、韓国の首都圏北西部の主要地域を中心に顧客との接点を広げ、BYDブランドへのアクセスと体験機会の強化を図る計画だという。

DTネットワークスのクォン・ヒョクミン代表取締役は「一山展示場は、首都圏北西部を代表するBYDのフラッグシップスペースという点で大きな意義があります」と述べ「BYDコリアとの緊密なパートナーシップを基盤に、全国の主要エリアで戦略的ネットワークを引き続き拡大し、より多くのお客様から信頼されるパートナーへと成長していきたいと思います」と語った。DTネットワークスは展示場のオープンを記念し、来場客に記念品を贈呈したり、契約特典を提供したりしており、近隣の大型スーパーやショッピングモールを中心にポップアップストアなどのオフラインマーケティング活動も展開する予定だという。
一方、BYDコリアは、電気自動車に対する国庫補助金の算定が完了した4月14日から30日までの期間中に「BYDアット3」を計543台、韓国内の顧客に納車したと明らかにした。3月の輸入電気自動車販売台数では、テスラ・モデル3が2,344台で最も多く、それに続きアウディ・Q4 e-tronが485台、ボルボ・EX30が478台であった。4月の輸入車販売実績はまだ集計されていないものの、BYDの納車台数は決して少なくない数字と評価されている。また、BYDコリアはソウルモビリティショーを機に、韓国内2番目となる販売モデル「シール」の事前予約を開始しており、今後のBYDの韓国内市場シェアにも注目が集まっている。

BYDコリア乗用部門のチョ・インチョル代表は「国内のお客様が本格的にBYDのe-モビリティを体験できるようになったことは大きな意義があります」とし「今後も電気自動車の普及とより高い利便性の提供に努めてまいります」と述べた。
BYDコリアは現在、韓国全国12都市で公式サービスセンターを運営しており、年末までにこれを25か所以上へ拡大し、顧客満足度の向上を目指す計画だとされている。
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