亡くなった韓国歌手のフィソンさん(チェ・フィソン)のSNSに注目が集まっている。
去る10日、フィソンさんがソウル・広津区の自宅で亡くなっているのが発見された。享年43歳だという。
この日、フィソンさんが自宅で倒れているのを家族が発見し、警察と消防当局が通報を受けて午後6時29分頃に出動した。
消防当局が現場に到着した時には、すでに相当な時間が経過していたと判断され、警察は正確な死因を調査しているという。現在のところ、外部からの侵入の形跡や遺書などは見つかっていないと伝えられた。

所属事務所「タジョエンターテインメント」は公式声明を発表し「大変悲しく胸が痛くなるようなお知らせをお伝えすることとなり、申し訳ありません」とし「3月10日、所属アーティストのフィソンが私たちの元を去りました。故人はソウルの自宅で心肺停止状態で発見され、死亡が確認されました」と伝えた。
フィソンさんが亡くなる前にSNSに投稿した最後の内容は、健康に関する近況報告であった。
3月6日、フィソンさんは自身のインスタグラムに自撮り写真を投稿し「ダイエット終了。3月15日に会いましょう」という言葉を残していたとされている。
フィソンさんは3月15日に大邱のEXCOオーディトリウムで歌手KCMと共に「ザ・ストーリー(The Story)」という合同コンサートを開催予定だったという。
昨年、フィソンがやや顔がむくんでいるような写真を公開したことで、整形疑惑や健康不安説が浮上した。
これに対し、フィソンさんは「太ってしまい、ダイエット中」と説明し、その後1か月で17kgを減量に成功した。この際に、さらに10kgの減量を目指すと語っていたとされている。
当時、彼が公開したダイエットメニューには、鶏むね肉、ドレッシングなしのサラダ、アーモンドなどが含まれていた。

一方で、フィソンさんは向精神性の麻酔薬「プロポフォール」を投与した容疑で起訴され、2021年の控訴審で懲役1年、執行猶予2年の判決を受けていた。
また、2020年3月と4月にはソウル・松坡区と広津区で麻酔誘導薬「エトミデート」を投与した状態で倒れているところを発見された。
エトミデートは、主に麻酔導入目的で使用される静脈麻酔薬であり、投与後30〜60秒以内に効果が現れるという。血圧への影響が少ないため、緊急時や全身麻酔が必要な患者に頻繁に使用されている。特に、心血管系が不安定な患者に多く用いられる薬物である。
しかし、副作用としてコルチゾール分泌の減少、筋肉の痙攣、嘔吐などが生じる可能性があるといわれている。

当時、エトミデートは麻薬類には分類されていなかったが、韓国食品医薬品安全処は先月28日、エトミデートを含む7種類の物質を麻薬または向精神性医薬品に新たに指定する内容の麻薬類管理法施行令の改正案を立法予告した。
故・フィソンさんは2002年に1stアルバム「Like a Movie」でデビューし「ダメですか」「With Me」「再会の日」「不治の病」「一年あれば」など、多くのヒット曲を生み出した。また、作詞家としても活動し、ユンナの「パスワード486」、イ・ヒョリの「HEY MR.BIG」、T-ARAの「あなたのせいで狂いそう」、Orange Caramelの「魔法少女」、TWICEの「Dance The Night Away」、アイビーの「誘惑のソナタ」、Aileeの「Heaven」など、多くの楽曲の歌詞を手掛けた。2017年には独立レーベル「Real Slow Company(リアル・スロー・カンパニー)」を設立し、音楽活動を続けていたと伝えられている。
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