韓国歌手のユ・スンジュンさんが、23年間続いている韓国への入国禁止措置の解除を求め、韓国政府を相手に3度目の行政訴訟を提起したことが明らかになった。20日、ソウル行政裁判所行政5部(キム・スンヨル部長判事)は、ユ・スンジュンさんがロサンゼルス(LA)総領事館と法務部を相手に提起した「ビザ発給不許可処分取消し及び入国禁止決定不存在確認訴訟」の第1回口頭弁論を開催するという。

ユ・スンジュンさんは2002年1月、公益勤務要員としての召集通知を受けた状態で、海外公演を理由に出国した。その後、韓国国籍を放棄してアメリカ市民権を取得したことで、兵役回避の疑惑が浮上した。これを受け法務部は即座にユ・スンジュンさんに対し入国禁止処分を下し、現在に至るまで当措置は継続されているという。
今回の訴訟は、ユ・スンジュンさんが韓国への入国をめぐり政府と争う3度目の法廷闘争となる。ユ・スンジュンさんは2015年に在外同胞(F-4)ビザを申請したが、LA総領事館がこれを却下したため、最初の訴訟を提起した。当時、第1審と控訴審では敗訴したものの、大法院(最高裁判所)で破棄差戻しの判決を下し、差戻し審では勝訴した。当判決は、大法院の審理不続行決定により最終的に確定したとされている。
しかし、LA総領事館はユ・スンジュンさんの2度目のビザ申請も「国益を損なう恐れがある」として却下した。これに対し、ユ・スンジュンさんは2020年10月に2度目の訴訟を提起したのだ。第1審では敗訴したものの、控訴審では総領事館側が適用した法条に問題があるとして勝訴判決を得たと明らかにされている。
3度目の訴訟は、LA総領事館が昨年6月にユ・スンジュンさんのビザ発給を再び却下拒否したため、同年9月に提起したとという。ユ・スンジュンさんは今回も、ビザ発給不許可処分の取消しとともに、入国禁止決定の不存在確認を求めているのだ。
今回の訴訟の結果がどうであれ、ユ・スンジュンさんの韓国入国の可能性は依然として不透明である。たとえ勝訴したとしても、兵務庁が入国禁止措置を維持しているため、実際に韓国に足を踏み入れることができるかどうかは不確かなのだ。

訴訟初日の20日、ユ・スンジュンさんは自身のSNSを通じて心境を吐露した。「今日の午後(法務大臣、LA総領事の件の)裁判が始まる。すべての人は法の前に平等であるべきだ。果たして本当にそうと言えるだろうか?本当にそうなのだろうか?もう疲れてしまった。何度も諦めたくなったが、愛しているからこそ諦めることができなかった。こうして23年が過ぎてしまったんだ」と投稿した。
彼は前日19日にも自身のSNSに長文の投稿をした。「30年間運動を続けてきた。どんなに長くても、1週間以上運動を休んだことはない(腰の手術、左手の骨折手術、三頭筋の断裂による休養を除いては)。顔にボトックスを打ったこともなければ、美容施術や整形を受けたこともない。薬物の類には一切手を出したことがない。体を鍛えながら、もしかすると内面も同じように鍛えられたのかもしれない。僕の心は、外見よりもはるかに強く、揺るぎないものになった」とつづった。
続けて「何かを成し遂げるために大きな代償を払った人は、他人を軽々しく評価したりしない。その人がどれほどの努力を重ねて、その地位を得たのかを知っているからだ。すべてを手にし、またすべてを失ったことのなる人ならなおさらだ。今の私は、自分より劣っている人などこの世にいないと思いながら生きている。何が正しい道で、何が間違った道なのか、何が善で何が悪なのかすら見極めるのが難しい、崩壊しかけている社会の中で生きる次世代の皆さん。どうか世の中を正しく見極め、困難な時期を乗り越えていってほしい。おじさんが心から願ってます。君たちがいる限り、韓国は決して希望を失わないはずだ」と付け加えた。
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