韓国のNetflix(ネットフリックス)シリーズ「おつかれさま(邦題)」が、世界的なレビューサイト「IMDb」で韓国コンテンツ史上最高点を記録し、前例のない反響を呼んでいることが明らかになった。

4月3日、IMDbにおける「おつかれさま(英題:When Life Gives You Tangerines)」の評価は9.4点を記録した。これは3月7日の公開直後に記録された8.7点から0.7点上昇した数である。エピソード別には、最終回の第16話が9.8点と最高評価を獲得しており、全16話のうち12話が9.0点以上を記録するなど、極めて高い評価が続いた。
この数値は、IMDbで評価されたすべての韓国作品の中で過去最高点であるという。
これまでの最高記録は「キングダム」シーズン2および「ムーブ・トゥ・ヘブン」の8.5点であった。「おつかれさま」は「ザ・グローリー」シーズン1(7.6点)、シーズン2(8.1点)、「イカゲーム」シーズン1(8.0点)、シーズン2(7.5点)、「トラウマコード」(8.4点)といった人気作品と比較しても、圧倒的な評価を得ているのだ。

「おつかれさま」は、IMDbでの高評価に加え、Netflixのグローバルトップランキングでも安定して上位をキープし、話題性でも注目を集めながら大ヒットを記録した。
本作は「反抗的な少女」エスン(IU/ムン・ソリ)と「一途な少年」クァンシク(パク・ボゴム/パク・ヘジュン)の人生を、四季の移ろいとともに描いた全16話のドラマシリーズである。
3月7日に第1話が配信されて以来、3月28日に最終章(第13〜16話)の公開をもって完結を迎えた。配信終了後も世界中の視聴者から好評が続いており「おつかれさま」は韓国ドラマの新たな代表作として、その存在感を確立しつつある。
■「おつかれさま」人気の理由
ドラマ「おつかれさま」は、洗練された演出と繊細な感情を描写することで視聴者の心を掴んだ。「サム、マイウェイ」や「椿の花咲く頃」知られる脚本家イム・サンチュンさんと「ミセン−未生−」や「マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜」で緻密な演出力を発揮したキム・ウォンソク監督がタッグを組み、作品の完成度を一層高めたのである。
舞台となった済州島の美しい風景も、作品の世界観を豊かに彩っている。季節ごとに変化する風景が映像美を引き立て、済州島ならではの情緒や美しさが物語に深みを与えているのだ。
さらに、1990年代を思い起こさせる小道具や背景は、アナログならではの懐かしさを呼び起こし、世代を問わず幅広い視聴者の共感を呼んでいる。キム監督は「世代や性別を超えた物語を通じて、見えない壁を取り払いたかった」と語り、ドラマを通じて伝えたかったメッセージを明確に示した。
出演俳優たちの高い演技力も、本作の人気を支える大きな要因となっている。
主演のIUさんとパク・ボゴムさんは、それぞれ若き日のエスンとクァンシクを演じ、キャラクターに深みをリアリティを与えた。特にIUさんは、エスンに加えて、その娘のクムミョン役も演じ分け、1人2役ながらも高い没入感を引き出した。パク・ボゴムさんも除隊後初のドラマ出演で、以前よりも一層成熟した演技を披露したといわれている。
中年期のエスンとクァンシクを演じたムン・ソリさんとパク・ヘジュンさんも、人生の重みを静かに、そしてリアルに描き出し、時の流れとともに変化する感情や内面を繊細に表現した。
また、本作は四季テーマに構成され、毎週4話ずつ、全4幕で配信された。この公開形式も視聴者の没入感をより一層高めたと評価されている。

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