今月20日、ソウル特別市のCOEXで開かれた「2025ソウル国際図書展」で「パク・チャヌク監督の頼れるところ」というタイトルで講演を行ったパク・チャヌク監督は、「映像化したい小説は何か」という質問に答えた。

パク監督は「映画化できる作品としてはハン・ガン作家の『少年が来る』などがある」と述べ、「あの作品は本当に最初の章を読んだだけで『非常にうまく書かれている。これだけで既に傑作だ』と思わせる作品だ」と語った。
続けて「シン・ギョンスク作家の『離れ部屋』も大好きだ」とし、パク・ギョンリ作家の『土地』、イ・ムング作家の『冠村随筆』なども映像化したい小説として挙げた。
最後に「原作がある場合の映画制作は、あらかじめ計画を立てて出発する旅に似ている」としつつ、「旅が計画通りに進まないことがあるように、原作で映画を作っても時に違う結果に出会うことがある」と付け加えた。
パク監督の作品には『JSA』(2000)や『渇き』(2009)、『お嬢さん』(2016)など、小説を原作とした映画が多い。
2000年に公開され、「大鐘賞映画祭」で最優秀作品賞・監督賞など5冠をさらい作品性が認められた映画『JSA』は、パク・サンヨン作家の小説『DMZ』を脚色して誕生した。この映画は当時580万人の観客を動員し、朝鮮半島の南北関係に対する革新的な想像力で社会全体に衝撃を与えた。
さらに国内外で高い評価を受けた映画『お嬢さん』も、作家サラ・ウォーターズの小説『荊の城』を原作に製作された。
この映画は1930年代、日本統治下の朝鮮を舞台に、莫大な財産を相続することになった貴族のお嬢さんと、その財産を狙う伯爵、伯爵から取引を持ち掛けられたメイド、お嬢さんの後見人らが互いの金と心を奪い合い、だまし合う物語を描いた。
そして、今年の下半期に公開する予定の映画『仕方ない(原題)』も、アメリカの小説『斧』を原作としている。
『仕方ない』は、満足のいく生活を送っていた会社員ユ・マンス(イ・ビョンホン扮)が突然解雇された後の物語を描いている。家庭を守るため、そして苦労して手に入れた家を守るため、再就職へ向けた自分なりの戦いを準備する物語だ。

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