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“致死率100%で恋に落ちる”――劇場では埋もれた話題作『ウイルス』、Netflix配信で再評価なるか?

スターライト アクセス  

奇抜な設定と高評価を得ながらも興行面では振るわなかった韓国映画が、Netflix配信を決めた。

引用:Youtube@BY4MSTUDIO
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その作品こそが『ウイルス』である。

今年5月7日に公開された『ウイルス』は、わずか2か月でNetflixを通じ全世界へ配信される。ペ・ドゥナ、キム・ユンソク、ソン・ソックら錚々たる俳優陣が顔をそろえ、独特の世界観と温かなメッセージで注目を集めたものの、劇場興行では期待を下回った。このため製作・配給側は早期のオンライン公開を選択し、市場の変化に合わせた流通戦略を断行した。

『死ぬ代わりに恋に落ちる』…青春ディザスターものの斬新な反転

『ウイルス』はイ・ジミン作家の小説『青春極限期』を原作とする青春ロマンス災害映画だ。世界観は破格で、感染すれば致死率100%の「トクソウイルス」にかかると理由もなく気分が高揚し、恋に落ちる。恐怖や混乱よりも幸福感とときめきが日常に入り込み、平凡な人間関係に亀裂を生む。

主人公オク・テクソン(ペ・ドゥナ)は恋愛に疲れた翻訳家。お見合いで出会った生粋のモテないウイルス研究者ナム・スピル(ソン・ソック)からトクソウイルスの存在を知らされる。スピルは自身が感染したと告白し、治療のためイ・ギュン博士(キム・ユンソク)を訪ねるよう勧める。こうしてテクソンとスピルはウイルスの真実と治療法を探す旅に出る。パンデミックというテーマを通じて生命・関係・感情・愛を多角的に掘り下げる試みだ。

パンデミック後5年ぶりの公開…“タイミング”が足かせに

引用:BY4MSTUDIO
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『ウイルス』は2019年に撮影を終えたものの、翌年世界を襲った新型コロナの影響で公開が無期限延期となった。製作から5年を経てスクリーンにかかったものの、観客の情緒と流通構造は大きく変わっていた。パンデミック終息後に公開に踏み切ったが、観客の反応は期待ほどではなかった。

公開初週には前売りランキング1位となり興行への期待を集めたが、観客数は急減し2週目には7万人台で停滞。最終動員は約7万4000人にとどまった。パンデミックを想起させるコンセプトがむしろ“疲労感”を呼び起こしたとの見方に加え、閑散期公開と同時期の競合作品の攻勢が影響したと分析されている。

興行失敗→ストリーミング直行…OTTが“第二の劇場”に

こうした状況下で『ウイルス』は公開から2か月でNetflixに移行した。背景には韓国映画界の急速な配給トレンドの変化がある。コロナ以降、観客の視聴習慣は劇場からOTTへ移り、製作会社も早期配信で損益を最小化するケースが増加している。

最近は韓国映画の劇場収益性が悪化し、Netflix などグローバル OTT を通じた二次版権収入の確保が一層重要な戦略として浮上している。一定水準以上の興行成績が見込めない場合、早期に OTT で配信して視聴層を拡大し、追加収益を生み出す構図だ。『ウイルス』はこうした変化の流れを象徴するケースとなった。

引用:BY4MSTUDIO
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生活感あふれる演技と軽妙な演出で光るキャスト

興行成績とは別に、『ウイルス』は俳優たちの個性豊かな演技と温かい演出で高い評価を受けた。ペ・ドゥナは恋に翻弄される翻訳家テクソンをリアルに演じ、キム・ユンソクは冷徹ながら人間味あるイ・ギュン博士を重厚に描いた。ソン・ソックは特別出演ながらモテない研究者スピル役で強烈な印象を残した。チャン・ギハ、ムン・ソングン、キム・ヒウォンら個性派の助演陣も物語を支えた。

関係の断絶と回復、ウイルスの比喩的意味など作品に内包された哲学は“一過性ヒット”を超える深みを持つとの評価もあり、「むしろOTTで先に観ていればより反響が大きかったかもしれない」という声も上がった。

劇場よりNetflixに向いた作品

結果的に『ウイルス』はOTTプラットフォームでこそ真価を発揮しそうだ。Netflixを通じて国内外の視聴者に新たなチャンスを得た形となる。大衆性よりも個性と感性を前面に押し出し、日常・愛・死という重いテーマをユーモラスに描く本作は、じっくり浸れる“おうち鑑賞向け映画”としてより適しているとの評価もある。

『ウイルス』は7月30日、Netflixで配信開始される。

スターライト
ceh@fastviewkorea.com

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