劇場では興行で大失敗を経験したが、Netflix公開直後に「本日の大韓民国トップ10映画」で2位に輝き、予想外の逆転劇を生んだ韓国映画がある。

今年5月に公開され、苦い経験をした映画『ウイルス』。
観客動員数7万4,000名に留まり、劇場では存在感すら希薄だった『ウイルス』は、30日にNetflixで公開された。公開直後、即座に好評を博し、翌日(午後2時時点)Netflix映画部門で2位に位置付けられた。同時刻の1位は世界的に興行中のアニメ『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』であったことを考えると、これは非常に意義深い成果である。劇場とOTTでは全く異なる反応を得ている映画『ウイルス』。
本作にはペ・ドゥナ、キム・ユンソク、ソン・ソックなどトップ俳優陣が多数出演している。監督は『ほえる犬は噛まない』の共同脚色などで知られるカン・イカン、原作はイ・ジミン作家の小説『青春極寒期』である。ロマンティック・コメディとドラマの要素に「100%致死率のラブウイルス」という奇妙な設定を加え、伝染病という現実とファンタジーが交錯する世界を構築している。
ストーリーは、「トキソ・ウイルス」という感染症が拡大し、感染者は理由もなく恋に落ち幸福になるが、最後には死に至るという内容である。見慣れない伝染をテーマにしながらも、恐怖ではなくときめきと癒しに焦点を当てている点で、従来の災害映画とは一線を画している。



上映館の不足、競合作品に劣る配給力、パンデミック疲労感などが興行不振の主な原因と評価される。COVID-19以降、「ウイルス」というタイトルだけで観客に心理的疲労を与え、公開時期もグローバル大作と重なったため、マーケティングの影響力が弱かった。特に、2019年に撮影を終えた作品が約6年後に公開された点も、新鮮さを失わせた要因の一つである。
予約率1位を記録し期待を集めたものの、観覧後の反応は「演技は良いがインパクトが弱い」「中盤以降、没入感が落ちる」といった意見が多数であった。
このように劇場では興行に失敗したが、Netflixでは全く異なる評価を受けている。『ウイルス』は家庭での視聴に適した感性、ロマンティックなファンタジー的アプローチ、穏やかなメッセージを含む癒し要素を備えており、OTT環境に適した作品構造となっている。
ペ・ドゥナとキム・ユンソクのリアルな演技、ソン・ソックの強い存在感、チャン・ギハの意外な演技力などが視聴者の反応を引き出し、「愛を感染させるウイルス」という独特な設定が、家庭で観賞する際により一層の没入感を与えると評価される。
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