公開直後、全世界90余ヶ国で視聴ランキング1位に輝き、グローバルヒットを続けているが、韓国では「本日のトップ10映画」で5位に留まり、比較的反応が穏やかな作品がある。

ネットフリックスのロマンス映画『マイ・オックスフォード・ダイアリー』。
OTT視聴ランキング集計サイト「フリックスパトロール」によると、本作は5日基準で全世界1位を記録したという。スコアは905点で、第2位『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』(680点)、第3位『俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギル2』(645点)と大きい差を示している。
近年のOTT市場では、犯罪・スリラー・ミステリーなどのジャンル作品が世界的に高い人気を博している。しかし、『マイ・オックスフォード・ダイアリー』はロマンス・ドラマ・コメディというジャンルにもかかわらず、視聴者に支持され、予想外のヒットとなっている。
『マイ・オックスフォード・ダイアリー』は、1日に公開されたロマンス・ドラマ・コメディ作品で、イアン・モリス監督、ジュリア・ウィーランの同名小説を原作とする。主演はソフィア・カーソン(アナ役)とコリー・ミルクリースト(ジェイミー役)が務める。
ニューヨーク・クイーンズ出身の野心家アナは、ゴールドマン・サックスへの就職が決定している中でオックスフォードへの留学を開始する。計画通りの生活を送っていた彼女は、詩と文学を愛するイギリス人教授ジェイミーと出会い、人生の方向性が変わり始める。しかし、ジェイミーが予想外の事情を抱える人物であることが明らかになると、二人は愛と喪失、成長の軌跡を共に辿る。映画は「人生は計画通りに進まない」というメッセージと、別れの後にも残る希望を描いている。


イギリスの美しいオックスフォードの風景、古典的で温かい演出、感性豊かなロマンスが世界中の視聴者を魅了した。俳優たちの魅力と穏やかで叙情的な物語展開が海外で高く評価されている。しかし、韓国では物語の構成や演出が陳腐との指摘があり、既視感を覚える組み合わせや予測可能な展開が新鮮さを欠くとして、感情の深みや没入感が低いという意見もある。
これには、文化的な共感の差も影響している。イギリス式青春ロマンス特有の自己表現と自由、即興的選択を重視する物語が、家族や現実的犠牲を尊ぶ韓国の感性と合致しなかったとの分析がある。さらに、夏季に韓国の新作ドラマや韓国コンテンツへの関心が高まること、速い展開と強烈な物語を好む韓国OTTの視聴パターンも要因とされる。


結果として、『マイ・オックスフォード・ダイアリー』は全世界でロマンティックな背景と感性豊かなロマンスでヒットしている一方、韓国ではお馴染みの物語構造や感情表現、情緒的距離が理由で、平凡な評価に留まっている。
オックスフォードはイギリス・イングランドのオックスフォードシャーに位置する都市であり、オックスフォード大学の所在地でもある。人口は約15万人(2017年基準)だが、大学に留学する外国人学生が多く、イギリスで最も外国人住民の割合が高い地域とされる。
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