2009年に放送されたSBS月火ドラマ『幻の王女チャミョンゴ』が最近Netflixで配信された。
『幻の王女チャミョンゴ』は2009年3月10日から7月21日までSBSで全39話として放送された時代劇である。楽浪公主と好童王子の説話の裏に隠された女性英雄、自鳴公主の物語を描いた本作には、チョン・リョウォン、パク・ミニョン、チョン・ギョンホなど、現在も多くのファンに愛されている俳優たちが多数出演した。
タイトル『幻の王女チャミョンゴ』は、本来は楽浪にあったと伝えられる伝説の太鼓で、その名の通り自ら鳴って敵の侵入を知らせたという。このドラマは楽浪公主と好童王子の説話から出発し、自鳴鼓が実は太鼓ではなく楽浪公主の異母妹だったという設定を基盤としている。
チョン・リョウォンはタイトルロールである「チャミョン」役を熱演。自鳴は楽浪国の王チェリとモ・ハソの間に生まれた王女であり、国家を救う神託を受けた英雄である。敵国・高句麗の王子ホドン（チョン・ギョンホ）を愛するが、祖国のために彼に剣を向ける運命を背負う。
チョン・ギョンホは美しい容姿と気品を備え、大きな野望を抱いた王子ホドンを演じた。自鳴とラヒ（パク・ミニョン）の間で愛と葛藤に揺れ、悲劇的な結末を迎える。
パク・ミニョンは自鳴の異母妹である楽浪公主「ラヒ」を演じた。過酷な運命を背負う自鳴とは対照的に、多くの人々に愛される人物である。
そのほか『幻の王女チャミョンゴ』にはムン・ソングン、イ・ジュヒョン、ホン・ヨソプ、イ・ミスク、イ・ウォンジョン、キム・ソンリョンなど当時を代表する俳優陣が出演した。
本作は従来の時代劇とは異なる女性像を描き注目を集めた。実際、チョン・リョウォンは乗馬や剣術などハードなアクションを披露し、撮影中に落馬事故に遭いながらも熱演を見せた。女性主人公の能動的な姿を前面に押し出した本作は、女性キャラクターの拡張を試みた作品として意義深い。
またドラマはCGを駆使し、華やかな映像美の実現にも力を注いだ。危機が迫ると自ら鳴る自鳴鼓の姿や、自鳴公主と楽浪公主の剣術対決などにCGを用い、武侠映画のような迫力ある見どころを演出した。
しかし本作は第22話で11.9％の最高視聴率を記録しながらも、当初50話予定から39話へ短縮され早期終了となった。序盤は同時間帯に視聴率30％近くを記録したMBC『僕の妻はスーパーウーマン』に押され上昇が難しく、その後は『善徳女王』と競合する中で視聴率不振を脱することができなかった。
『幻の王女チャミョンゴ』は2025年、放送終了から16年ぶりにNetflixを通じて再び公開された。近年、国内放送界では莫大な制作費やセット建設の困難から本格的な時代劇制作が大きく減少している現実の中で、斬新な想像力と女性主人公の能動性を強調した本作は、むしろ再評価される可能性がある。かつては視聴率不振で早期終了という惜しさを残したが、グローバルプラットフォームを通じて再び出会う『幻の王女チャミョンゴ』が、現在のドラマファンには新たな魅力と意味を持って届くのか注目される。
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