
「国民女優」イ・ヨンエのカムバック作は控えめな出発を見せた。華やかなスター性とは裏腹に、惜しい成績となった。
俳優イ・ヨンエが麻薬取引に手を染めた主婦に変身したドラマ 『ウンスのいい日』 は、3%台の視聴率でスタートした。21日、視聴率調査会社ニールセンコリアの調査によれば、前日に放送されたKBS 2TV『ウンスのいい日』第1話の視聴率は全国基準で3.7%と算出された。
地上波で超人気スターが出演するドラマとしては、やや惜しい数字である。競合作と比べればなおさらだ。イム・ユナが率いる食をテーマにしたファンタジー時代劇のtvN 『暴君のシェフ』は視聴率13.5%を記録し圧倒的な1位を獲得し、キム・ダミ、シン・イェウンが1980年代の記憶を紡いだ JTBC『100番の思い出』は4.3%を記録した。

それに比べ、前作のマ・ドンソク主演の『TWELVE トゥエルブ』は放送中盤で2%台まで下落し、さびしい結末を迎えたことを考えれば、これも慰めとなる出発点である。業界では、イ・ヨンエのスター・パワーがどこまで視聴率を牽引できるかに関心が寄せられている。
『ウンスのいい日』は、イ・ヨンエが約5年ぶりにテレビドラマで帰ってきた作品である。彼女は劇中、平凡な主婦カン・ウンスとして、家庭の危機の中で麻薬密売という極端な選択をする役どころを演じる。
第1話では、平凡な主婦であったカン・ウンスが夫の投資失敗により窮地に追い込まれる過程が描かれた。夫パク・ドジン(ペ・スビン)は膵臓がんの診断を受け、生涯の限り少しでも多くの資金を残すため、各所で資金を集め仮想通貨に投資したが、巨額の損失を出した。それにより、ウンスの住む家も競売にかけられる危機に陥った。
このような切迫した状況の中、麻薬密売の犯罪者が警察に追われ、ウンスの家に忍び込み、新種の麻薬が満載されたバッグを隠した。一夜にして金塊のような麻薬バッグを手に入れたウンスは、警察に通報する代わりにこれを利用して金儲けの策を練る。偶然にも、麻薬を売買するクラブMDのジェームズ(キム・ヨングァン)が娘の美術教師であると知ったウンスが、彼に近づき共同経営を提案する場面で締めくくられた。
ドラマは主婦と麻薬密売という異質な二要素を融合し、独特の面白さを生み出している。エプロンをまとい朝食の支度をする賢妻のようなウンスが、黒いナイタイリル手袋を装着し慎重に麻薬を扱う姿のギャップが視聴者の目を引いた。
特に、16歳差のイ・ヨンエとキム・ヨングァンが劇中で麻薬密売の共同経営者としてどのようなケミストリーを見せるかに期待が高まっている。ベテラン俳優と若手俳優の出会いが生む相乗効果が見どころの一つだ。
ドラマ業界では『ウンスのいい日』の今後の視聴率推移に注目している。イ・ヨンエの変身演技と斬新なテーマが視聴者にどのような反応を呼び、視聴率上昇の原動力となるかが鍵となる。
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