ドラマ1本が国内外OTT市場を同時に揺るがす流れが現れた。TVINGオリジナルシリーズ『親愛なるX』がその例として挙げられている。
19禁の刺激的なストーリー、強いキャラクター性、原作ウェブトゥーンの逆走効果が相まって、ウェブトゥーン・ウェブ小説・OTT間の好循環構造が現実化したとの評価が出ている。作品公開以降、実際の数値変化は単なる興行を超え、構造的変化を示す指標として受け止められており、視聴者が興味を持つ原作比較、グローバル成果、キャラクター分析の要求も高まっている。
原作ウェブトゥーン、ドラマ公開後17倍の急増…北米は40倍
18日、LINEマンガの資料によると『親愛なるX』ドラマはTVINGに公開された後、1週間（11月6日～12日）で原作ウェブトゥーンの国内閲覧数が、ドラマティーザー映像公開前の同期間（9月17日～23日）に比べて17倍以上増加した。北米プラットフォームでは同期間の閲覧数が40倍急増し、リアルタイム人気ランキング5位に上昇、中国・台湾プラットフォームではリアルタイム人気2位まで急上昇した。5年前に完結したウェブトゥーンがこの程度の速さで逆走した例は、最近の国内ウェブトゥーン市場でも稀に見る流れである。
この作品は釜山国際映画祭でも上映され、初期の好評を得た。以降、TVINGとHBO Maxが共同でグローバルブランド初の進出作として、韓国とアジア太平洋18カ国で同時公開された。グローバルOTT集計サイトFlixPatrolによると、HBO MaxのTVショー部門で、香港・フィリピン・台湾・インドネシアなど7カ国で2週間連続1位を獲得し、アメリカ・カナダのRakuten Vikiでも1位に上がった。日本のディズニープラスでも最高順位3位を記録し、海外市場でも反応が迅速に広がっている。
『悪女ペク・アジン』…キム・ユジョンの演技力評価急上昇
主人公ペク・アジン役を務めるキム・ユジョンの演技は、ドラマ人気の核心要因として挙げられている。劇中、ペク・アジンは幼少期の傷を隠しながら頂点に立ったトップ女優で、外見と内面のギャップが大きい人物である。グッドデータコーポレーションによるTV-OTT統合出演者話題性の最近の調査では、キム・ユジョンは公開2週間で1位に上がった。原作とのシンクロ率、感情線の表現力、緊張感を調整する演技方法などが上昇要因として分析されている。視聴者からは「冷徹さと慈悲が同時に見える眼差し」や「悪女なのか被害者なのか判断しにくい複雑性」といった評価が繰り返され、キム・ユジョンがシーンのトーンを調整する能力により、作品の没入度が強化されたとの分析もある。
原作と異なる点は？『破滅の物語→感情・心理強化』
ウェブトゥーンとドラマの違いは、視聴者の関心が集中するポイントである。ウェブトゥーンではペク・アジンは感情をほとんど表に出さない冷徹なソシオパス的な人物として描かれているが、ドラマでは感情線が大きく拡張され、人間的な苦悩の比重が高まった。
原作の結末は、復讐と破滅を中心とした冷徹な構造であったが、ドラマは感情構造と人物関係がさらに強化されることで再解釈される余地がある。一部の助力者は感情的な救い手として再配置され、全体としてメロドラマと心理描写が強化され、人物間の物語密度が高まった。視覚的没入度を高める演出が加えられ、原作ファンと新規視聴者の両方を引き込む構造が形成されたと分析されている。
キム・ユジョンがこの役で際立つ理由
キム・ユジョンの演技が爆発力を見せたとの分析は様々な点で確認される。表情と眼差し中心の感情描写がキャラクターの解釈の幅を広げ、悪女と被害者の境界に立つ両面性の表現が説得力を高めた。相手の俳優との呼吸も、各シーンの緊張感を高める要素として作用した。
作品ジャンルがスリラーとメロドラマを融合した形であるため、感情の幅のバランスが重要で、キム・ユジョンがこれをスムーズに消化し、作品の完成度評価が共に上昇したと見られる。
俳優キム・ユジョンのフィルモグラフィー要約
最近の反応を見ると、キム・ユジョンの俳優としてのキャリアへの関心も自然に増加している。確認可能な主要出演作を整理すると、次の通りである。
「映画」
『チェイサー』（2008）
『TSUNAMI -ツナミ-』（2009）
『優しい嘘』（2014）
『秘密』（2015）
『大好きだから』（2017）
『第8日の夜』（2021）
『20世紀のキミ』（2022）
「ドラマ」
『トンイ』子役
『欲望の炎』子役
『雲が描いた月明り』
『とにかくアツく掃除しろ！～恋した彼は潔癖王子!?～』
『コンビニのセッピョル』
『ホン・チョンギ』
『マイ・デーモン』
『親愛なるX』
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