来月3日に公開予定のハ・ジョンウ監督の最新作『上の階の人たち』が、韓国映画の事前予約率1位に浮上した。隣人夫婦同士が性的関係を共有するという大胆な題材と、豪華キャストの共演で、年末の劇場街に旋風を巻き起こすと期待されている。

27日午前7時30分時点の韓国画館入場券統合電算網によると『上の階の人たち』は事前予約1万8,798枚を記録し、韓国映画の中で予約率1位となった。全体予約率では『ズートピア2』に次ぐ2位だ。

『上の階の人たち』は、上階の夫婦と下階の夫婦が秘密の性生活を共有する中で巻き起こる予測不能の物語を描く。
別室生活を続ける下階のセックスレス夫婦チョンア(コン・ヒョジン)とヒョンス(キム・ドンウク)は、毎晩上階から響く激しい物音のため眠れない日々を送っている。そんな中、上階の夫婦キム先生(ハ・ジョンウ)とスギョン(イ・ハニ)が騒音に耐えてくれた礼として夕食に招待し、思いもよらない19禁の提案を持ちかける。
出演者には、監督と主演を兼ねるハ・ジョンウを筆頭に、コン・ヒョジン、キム・ドンウク、イ・ハニが参加し、韓国を代表する実力派俳優が勢ぞろいした。
ハ・ジョンウは、飄々とした発言を繰り返す上階の夫キム先生役を演じる。イ・ハニは上階の妻スギョン役として、それまでの明るいイメージとは異なる、静かで冷静なセラピストのような人物像を表現する。
コン・ヒョジン演じるジョンアは、結婚生活の倦怠期にある女性で、無味乾燥な日常の中で上階夫婦への好奇心を抱く。一方、キム・ドンウクが演じるヒョンスは、妻との関係において消極的で無気力な夫だ。
ハ・ジョンウとキム・ドンウクは『国家代表』『神と共に』シリーズ、『ハイジャッキング』に続いて5度目の共演となる。
今回の新作でハ・ジョンウは『ローラーコースター』『いつか家族に』『ロビー』に続く4作目の監督作を披露する。今回は2020年公開のスペイン映画『Sentimental/ThePeopleUpstairs』を原作に、韓国的感性で再解釈した。
本作の大きな特徴は全編字幕入りである。ハ・ジョンウは記者懇談会で「韓国映画は台詞が聞き取りにくいという話をよく聞く」とし「本作は特に台詞が多く、観客に漏れなく伝わってほしいという思いから全編字幕を挿入した」と説明した。
映画は9月の第30回釜山国際映画祭「韓国映画の今日–スペシャルプレミア」部門に公式招待され高評価を受けたほか、11月の第10回ロンドンアジア映画祭では功労賞である「リーフ・アナーラリー・アワード」を受賞した。
試写会でも好評が続いており、観客からは「不意に刺さって胸を打つ」「最高級の19禁コメディ」「ハ・ジョンウのコメディは斬新だ」などの反応が寄せられている。
『上の階の人たち』は『ズートピア2』『ウィキッド 永遠の約束』などハリウッド大作との競合が予想される。年末の映画界で大人の観客の支持を勝ち取れるか注目されている。
コメント0