韓国海苔の価格が急騰していることが明らかになった。世界的な人気を博し、韓国国内の消費量が不足しているためとみられている。
韓国で定番のおかずと言われている海苔の価格が、1年前に比べ1.5倍高騰したことが分かった。13日、韓国農水産食品流通公社の価格情報サイトによると、乾燥海苔(中品)10枚の平均小売価格は、10日の時点で1,562ウォン(167円)となったという。これは1年前(10枚当たり1,054ウォン(113円))に比べて、48%も上昇した価格だとされている。
乾燥海苔の価格は、1ヶ月前の1,300ウォン(139円)台から継続的に上昇している。1,429ウォン(153円)であった去る3日と比較すると、わずか1週間で130ウォン(14円)以上も値上がりしたことが分かる。特に、大型スーパーでは10枚当たり2,070ウォン(222円)まで上昇し、1枚当たり200ウォン(21円)に迫る勢いである。
小売価格だけでなく、卸売価格も急騰しているという。仲卸業者の販売価格は、10日の時点で1束(100枚)当たり11,860ウォン(約1,270円)であり、1年前の7,487ウォン(802円)と比べ58%上昇した価格なのだ。これにより、キンパ(海苔巻き)を販売する飲食店やフランチャイズ店の経営負担も増大しているとされている。
海苔の価格上昇の背景には、世界的な輸出需要の増加および韓国内の在庫減少という理由があると明かされた。海洋水産部は、海苔価格の上昇を抑えるため割引支援などの措置を講じたが、価格高騰に歯止めがかかっていないという。先月、海水部は乾燥海苔の小売価格が安定的であると発表したが、今月初めの時点で小売価格は1ヶ月で6%も上昇したのだ。
現在、海苔の原料である生海苔の収穫が本格化しているにもかかわらず、乾燥海苔の価格は下落していない。これに関して海水部は、時間の経過とともに、生海苔の供給増加により乾燥海苔の価格が下がる可能性を示唆したという。
韓国産海苔は現在、世界市場で大きな注目を集めている。韓国産海苔は、世界市場シェア73.4%(2023年基準)を記録し、圧倒的な首位を維持しているのだ。これは競合国の中国(24.2%)や日本(2.0%)を大きく引き離す数字であるとされている。
韓国産海苔の世界市場シェアがここまで高まった理由としては、着実な生産量増加と技術革新であるという。かつて日本が世界最大の海苔生産国かつ消費国であったが、韓国は2010年に海苔輸出額1億ドル(約157億円)を突破し、日本を追い抜いたのだ。2019年以降、韓国の年間海苔生産量は50万〜60万トンに達し、2002年の生産量21万トンに比べ、約3倍に増加したことが分かる。輸出額は1兆ウォン(約1,070億円)にも上る。一方、日本の生産量は2002年の43万6,000トンから、現在約20万トンへと激減した。2022年時点で韓国の海苔生産量は53万3,249トン、日本は18万7,000トンにとどまっているという。
また、海苔の人気は、単なる生産量増加にとどまらない。韓国産海苔は世界中の消費者の味覚を捉え、キンパ用のご飯など韓国の食文化普及にも大きく貢献しているのだ。海苔の売れ行き好調により、キンパ用のご飯として使用されている米の消費も増加しているという。韓国の食文化を広め、金銭的価値では計り知れないほどの波及効果をもたらしているのである。
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