Genie TVオリジナルドラマ『クライマックス』が2026年の公開を控えていることが明らかになり、上半期の期待作として早くも注目を集めている。

『クライマックス』は、権力カルテルに飛び込んだ検事・パン・テソプを中心に、彼を取り巻く人物たちが各々の欲望のために選択と裏切りを繰り返すサバイバル劇を描く。制作段階から監督と出演陣の組み合わせだけでも話題性を獲得しており、ENAが下半期に放送した『優しい女プ・セミ』が記録した最高視聴率7.1%(ニールセンコリア調べ)を超えるかに注目が集まっている。
百想芸術大賞・新人監督賞のイ・ジウォン、ドラマ初演出
『クライマックス』の演出を担うのは、映画『学大の証明』で百想芸術大賞新人監督賞をはじめ多くの映画賞を受賞したイ・ジウォン監督だ。イ監督がドラマを手掛けるのは今回が初めてで、映画で示した繊細なミザンセーヌや造形美がドラマでも発揮されるか期待が高まっている。
物語は権力・欲望・転落・復讐といった複合的テーマを中心に展開されるため、監督の解釈に対する業界の関心も大きい。
チュ・ジフン、ハ・ジウォン、ナナ、オ・ジョンセ、チャ・ジュヨン…信頼できる豪華ラインナップ
『クライマックス』はキャスティング発表も大きな話題となった。
チュ・ジフンは主人公パン・テソプを演じ、トップ女優と結婚したことで一気にスター検事となった人物を表現する。
パン・テソプの妻で、かつては韓国を代表する女優だったが、結婚後に「過去の人」と評されるチュ・サンア役はハ・ジウォンが務める。
ナナはパン・テソプの周辺で情報源を自任し、権力カルテルの弱点を握るファン・ジョンウォン役を担当する。ファン・ジョンウォンは物語の鍵を握る人物で、重要な転換点を担う。
オ・ジョンセはWRグループの長男で、後継争いの競争者となるクォン・ジョンウク役を務め、チャ・ジュヨンはWRグループ会長の二番目の妻イ・ヤンミ役を演じる。政界と財界の陰湿な権力構造と欲望がキャラクター同士の衝突として展開される見通しだ。
制作陣「キャラクターの欲望が物語を動かすドラマ」
制作陣はは今回の作品について「イ・ジウォン監督の演出力と俳優陣の演技力が合わさり、強い物語的密度を持つ作品となる」と説明した。
複雑に絡み合う人物の欲望がストーリーを牽引する構造であるため、キャラクター同士の関係性や対立構図が最大の魅力になると明かしている。
また「権力・名誉・生存・裏切りが一つの画面で重なり合い、緊張感のある展開が続く」と述べた。

ENA月火ドラマ最高視聴率7.1%…『クライマックス』は超えられるか
『クライマックス』が期待作とされるもう一つの理由には、ENAドラマの近年の成長がある。ENA月火ドラマ『優しい女プ・セミ』は今月4日の最終回で韓国全国7.1%、首都圏7.1%を記録し、ENA月火ドラマ史上最高視聴率を更新した。
ENAドラマ全体でも『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』(17.5%)に次ぐ歴代2位となった。
初回から最終回まで右肩上がりの口コミ型ヒット曲線を描いたことも特徴だ。
こうしたENAの視聴率上昇が続く中『クライマックス』が7.1%を超えるかどうかは、公開前から業界の主要関心事となっている。
特に、堅実な原作なしにオリジナル作品がヒットを生み出した前例が存在するため、ドラマファンの期待はさらに高まっている。

制作会社ハイブメディアコープの実績も期待を後押し
『クライマックス』の制作を担当するハイブメディアコープも期待値を引き上げる大きな要素だ。
同社は2014年に映画制作会社としてスタートし『インサイダーズ/内部者たち』『ラスト・プリンセス 大韓帝国最後の皇女』『コンジアム』『パラムパラムパラム』『上流社会』『麻薬王』『世宗大王星を追う者たち』『KCIA南山の部長たち』『ただ悪より救いたまえ』など多様な作品を手掛けてきた。
特に、2023年に公開され1,300万観客を突破し韓国映画歴代9位に入った『ソウルの春』の制作会社としても知られる。その後も『ハルビン』『ヤダン』『ボス』など、商業性と作品性を兼ね備えたラインナップを展開し制作力を証明してきた。
ドラマ分野ではJTBC『優しい男の物語』、Disney+公開予定の『メイド・イン・コリア』に続き『クライマックス』を制作することになり、映画発の制作会社ならではのドラマ拡張への期待も高まっている。
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