性的関係を持つと現れる赤い糸「Sライン」を見分ける特殊能力者たちの物語を描くWavve(ウェーブ)の新作ドラマ『Sライン』が、配信開始前から注目を集めている。

本作は ウェブ漫画作家コマビのウェブ漫画を原作としたファンタジースリラーだ。性的関係で結ばれた男女の間に赤い糸が浮かび上がり、禁断の欲望と秘密がむき出しになる。コマビは『殺人者のパラドックス』、『未決』を含む「死の三部作」を手掛けており、本作はその二作目である。独創的な世界観と鋭い人間洞察が高く評価されている。
2日に公開されたメイン予告編は「生まれた時からこの線が見えていた」というヒョンフプ(アリン)のモノローグで幕を開ける。性的関係が成立した瞬間に赤い糸が浮かぶ映像、殺人事件を追う刑事ジウク(イ・スヒョク)の「なぜ殺したのか理解できない」という嘆き、そして事件解決の手がかりとなる神秘的な線の存在が視聴者の没入感を高める。
その中でも、「このメガネをかけると線が見えるのか?」と戸惑うジウクに、ヒョンフプが「だからそのメガネが危険なんです」と警告するシーンは、メガネという小道具が今後の物語にどれだけ重要な鍵となるのかを暗示する。

担任教師ギュジン(イ・ダヒ)が同僚にメガネを勧めるシーンや、かつていじめを受けていたソナ(イ・ウンサム)がメガネ越しにSラインに満ちている衝撃の現実を目撃し豹変するシーンは、このドラマがただの関係性の表現以上に、人間の欲望の闇を深く掘り下げることを示している。

「真実が明かされた瞬間、すべての関係が崩壊する」という強烈なキャッチコピーとともに、キャラクターの激しい衝突は緊張感溢れる展開を予告する。予告編の最後にギュジンが放つ「私が見たものが正しいと確信できる?」というセリフは、「見ること」と「真実」の複雑な関係を持ち上げ、強烈な印象を残した。
『Sライン』は韓国公開前に、早くも海外で驚きの成果を得た。4月にフランスで開かれた第8回カンヌ・インターナショナル・シリーズ・フェスティバルの長編コンペティション部門に、韓国ドラマで唯一出品。世界数百本から選ばれた8本のひとつで、2018年の『マザー~無償の愛~』、2023年の『身代金 〜狂気の生き残りゲーム〜』に続く快挙だ。

さらに、同フェスティバルで韓国ドラマ初の音楽賞も受賞した点も話題を呼んだ。審査員は「ストーリーの感情の動きを新鮮に表現した音楽がとても興味深かった」と高く評価した。
なお、豪華キャストも注目を集めた。イ・スヒョク(刑事のジウク)、イ・ダヒ(教師のギュジン)、アリン(Sラインを見分ける高校生のヒョンフプ)、イ・ウンサム(ヒョンフプのクラスメイトのソナ)がそれぞれ個性豊かな役柄を演じる。
ミステリーと心理スリラーを融合したファンタジードラマ『Sライン』は、今月11日にウェーブで配信開始。全6話で7月11日、18日、25日の金曜日に2話ずつ公開される。海外で高評価された作品が韓国視聴者にどう受け止められるか注目が集まる。
コメント0