
ドラマ『キム秘書はいったい、なぜ?』でカンジャンケジャンを食べる演技をした俳優パク・ソジュン(37)が、撮影ロケ地の飲食店主を相手取り60億ウォン(約6億3,453万円)の損害賠償訴訟を起こし、一部勝訴した。パク・ソジュン側は「店主が本人の同意なしに当該シーンを広告に使用した」として「肖像権を侵害した」と主張した。
3日、ヘラルド経済の報道によると、ソウル東部地裁民事13部(部長判事 ソク・ジュンヒョプ)は、パク・ソジュンが飲食店主A氏に提起した損害賠償訴訟で、A氏に対しパク・ソジュンへ500万ウォン(約52万8,759円)を支払うよう命じたという。
2018年7月、tvNドラマ『キム秘書はいったい、なぜ?』で、パク・ソジュンが劇中の恋人パク・ミニョンの家族の好感を得るためにカンジャンケジャンをおいしそうに食べるシーンが放送された。
そして、法的紛争は約1年後の出来事をきっかけで生じた。A氏はドラマのシーンに広告文句を加えた横断幕を制作し、「パク・ソジュンがカンジャンケジャンを爆食いした店」「パク・ソジュンも食べて惚れたケジャン・グルメスポット」と記し、2019年8月から昨年9月までおよそ5年間にかけて店舗の内外に掲示した。また約6年間、ポータルサイトNAVERの検索広告も運用した。
この事実を後から知ったパク・ソジュンは、A氏を相手取り損害賠償訴訟を起こした。裁判過程で「A氏は本人の同意なく当該横断幕を店内外に掲示し、肖像権を侵害した」と主張した。
報道によれば、パク・ソジュンはA氏の不法行為による財産的損害を60億ウォン(約6億3,453万円)と主張したという。1年間の標準的な広告契約金10億ウォン(約1億577万円)に侵害期間6年を掛けた額である。
A氏は損害賠償責任はないと反論し、「横断幕に使用した写真はドラマのシーンであり、すでに広く公開された画像だ。パク・ソジュンの社会的評価を損なうものではなく、ドラマ協力社の広報に同ドラマの写真が使用されるのは取引慣行であり、肖像権侵害は成立しない」と争った。
裁判所はパク・ソジュン側の一部勝訴と判断した。ただし、損害賠償額は500万ウォン(約52万8,887円)のみ認めた。
裁判所は「芸能人の肖像や氏名が公開されているとしても、本人の許可なく他人の営業に無断で使用してはならないことは明白だ」としてパク・ソジュンの主張を認めた。
賠償額を500万ウォンと決定した根拠について、裁判所は「A氏の店舗規模が比較的小規模である点、業種、肖像権侵害の態様や期間など、すべての事情を考慮した」と説明した。
第一審判決に対して双方とも控訴しなかったため、この判決は確定した。
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