2022年に公開され話題を呼んだ韓国コメディ映画『宝くじの不時着 1等当選くじが飛んでいきました』が、Netflixで改めて脚光を浴びている。

今月1日にNetflixで配信が始まった『宝くじの不時着 1等当選くじが飛んでいきました』は、わずか一日で口コミが拡散し、2日午後には「本日の韓国トップ10映画」3位に浮上した。劇場でヒットした作品が再びOTTでも実力を示した象徴的なケースとなった。
主演のコ・ギョンピョは、除隊間近の兵長を演じる。物語は、彼が非武装地帯(DMZ)近くで拾った一等当選ロトくじが風に飛ばされ北側へ渡ることから始まる。当選金額は57億ウォン(約6億397円)。くじを巡り南北の兵士がそれぞれの方法で交渉を繰り広げる様子がコミカルに描かれる。

南北関係というデリケートな題材を軽妙なウィットで表現し、大衆性とメッセージ性を両立させた点が高く評価されている。
公開当時は観客動員数198万人を記録し、興行収入ランキングで首位を獲得。韓国にとどまらずベトナムなど海外でも大ヒットした。特にベトナムでは韓国映画歴代最高の興行成績を更新し話題を呼んだ。兵役という共通の文化に基づくユーモアや、過度に刺激的でないシチュエーションコメディ、南北兵士の微妙な心理を描いた脚本が強みとされる。

今回のNetflix公開は、劇場の人気をOTTプラットフォームへ引き継いだ成功例として注目される。韓国劇場ヒット作でもOTTでは伸び悩むケースが多いなか、この映画は配信初日にトップ3入りし、この常識を覆した。完成度の高さに加え、コメディならではの拡散力とリピート視聴の魅力が作用した結果とみられる。

韓国コメディ映画がNetflix上位に急浮上するのは最近では珍しいことである。しかも新作ではなく、旧作での快挙である点が注目を集める。『宝くじの不時着 1等当選くじが飛んでいきました』は軽快なジャンル感と社会的テーマが融合した希少な一本で、家族層から兵役経験者、さらには海外視聴者まで幅広く響く要素を備える。
新規視聴者には新鮮な笑いを、劇場で鑑賞済みの観客には再視聴の楽しさを提供し、夏の話題作に躍り出た。
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