ハリウッドスターのトム・クルーズが、ドナルド・トランプ米大統領推薦の「ケネディセンター名誉賞」受賞を辞退したことに世間の注目を集めている。

日本時間17日、アメリカの日刊紙ワシントン・ポスト(WP)はトランプ大統領が13日に直接、ケネディセンター名誉賞の受賞者としてトム・クルーズを選出したが、彼は「スケジュールの問題」を理由に辞退したと報じた。
ケネディセンター名誉賞(Kennedy Center Honors)は、1978年以降毎年開催され、アメリカの舞台芸術分野に多大な貢献をした芸術家に贈られる、国内で最も権威ある芸術賞である。
受賞対象は、音楽、舞踊、演劇、映画など多岐にわたる分野の芸術家であり、過去の受賞者にはトム・ハンクス、スティーブン・スピルバーグ、ポール・マッカートニーなど、世界的な巨匠が名を連ねている。
今年の受賞者は、アメリカのハードロックバンドKiss、ブロードウェイ俳優マイケル・クロフォード、カントリーミュージックの伝説ジョージ・ストレイト、ハリウッド俳優シルヴェスター・スタローン、そしてディスコミュージックのレジェンド、グロリア・ゲイナーである。
トム・クルーズは、映画界最後の「ムービースター」と称されるほど、国際的に強力なチケット動員力を誇る。彼は、5月公開の映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』の成功が評価され、今回の受賞候補となったとみられる。
また、親韓派として知られる彼は、今年5月公開の映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』の宣伝のため、今回で12回目の韓国訪問を果たした。
現時点で、トム・クルーズから受賞辞退に関する具体的なコメントは出されていない。
受賞者発表前、トランプ大統領は「私も常にこの賞を受け取りたかったが、一度も受賞したことはない」と明言し、「むしろ自ら議長となって授与する決意を固め、来年はトランプ自身に贈るつもりだ」と述べ、聴衆の笑いを誘った。
実際、トランプ大統領は再就任直後の今年初頭に、ケネディセンター理事会から進歩的な理事を解任し、自身を議長に任命した。この動きから、彼が文化芸術界を自らの政治ステージとして利用しようとしているとの批判が出ている。
さらに、トランプ大統領は「今年の受賞者選定は私が98%関与した」とし、「気に入らないwoke(保守派がいわゆる「意識高い人」の侮辱に用いる言葉)は除外した」と語った。
ケネディセンター名誉賞は毎年12月に開催され、受賞者のための特別公演、祝辞、さらにはアメリカ大統領からのスピーチが行われる。今年は12月7日に開催予定。
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