公開からわずか3日で観客動員数164万人を突破し、今年の韓国公開作品の中で最も速い興行ペースを記録している映画がある。

日本アニメーション映画『劇場版 鬼滅の刃:無限城編』が韓国のボックスオフィスで驚異的な成績を残し、ヒットを続けている。事前予約枚数92万枚という圧倒的な数値でスタートし、その結果『黒い修道女たち』が100万人を動員するまで6日、『ゾンビになってしまった私の娘』が100万人を達成するまで4日かかったのに比べ、さらに驚くべき成果となった。
『劇場版 鬼滅の刃:無限城編』は日本でも大きな人気を博している。公開初日に19.9億円の興行収入を記録しオープニング新記録を樹立、1週間で100億円を突破するなど、前作『劇場版 鬼滅の刃:無限列車編』の記録を超える勢いを見せている。こうしたヒットの背景には、原作漫画『鬼滅の刃』の緻密なストーリーと魅力的なキャラクターがアニメーションとして再誕生し、その魅力が一層強化されたことがあるとみられる。
『鬼滅の刃』は大正時代を舞台に、人喰い鬼によって家族を失った少年・炭治郎が鬼に変わった妹・禰豆子を救うため「鬼殺隊」に入隊する物語だ。努力・友情・勝利という少年漫画の典型的なキーワードを踏襲しつつも、家族や仲間、弱者の側に立つ英雄譚を描き、多くの読者や視聴者の心をつかんできた。

特に『鬼滅の刃』は5年間という短い連載で完結し、無駄に物語を引き延ばさなかった点が強い印象を残した。この「有限性」こそが作品の核心であり、読者が共感したポイントでもある。弱く儚い人間だからこそ共に戦い、勝利する物語は、現代社会の無限競争や利己主義への反論として機能し、友情や共感の価値を肯定するメッセージを伝えている。
制作会社ufotableは『鬼滅の刃』のアクションを最大限に引き出し、作品の人気を頂点へと導いた。漫画の余白を想像で埋める読者体験を、アニメでは新たな動きとして創造し、劇場版を含む全アニメ作品が原作の翻案であると同時に新しい世界として完成している。

今回の『無限城編』は鬼の本拠地である無限城で繰り広げられる多彩な戦闘を中心に展開。自在に変形し増殖する無限城でのアクションは華麗かつ迫力満点で、まるで生命体のように動く舞台での戦いは、炭治郎や善逸、しのぶ、そして鬼・猗窩座の感情や苦しい過去までを観客に伝え、共感を引き出している。日本アニメの頂点を示す『無限城編』は、今後も新たな興行記録を打ち立てる可能性が高い。
観客からは「今回の作品は製作者たちに神が降りたのではと思うほど。これを超える作品が出るのか疑問だ」「絶対に劇場で観るべきだ。観たばかりなのにまた観たくなる」「何度でも観たい。頭に刻み込みたい内容だ」といった好意的な感想が相次いでいる。
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