ホ・チョル映画監督が俳優チョ・ジヌンに11年前に暴行を受けたと明かした。それでも彼はチョ・ジヌンを引退させた人々の視線と指差しに怒りを表した。

ホ監督は7日、自身のFacebookに「2014年のある日、私の顔を拳で殴った人がいる。反撃する隙もなく周囲に止められ、一方的にごく短時間で多くの暴行を受けた記憶がある」と書き、「私を殴ったのはチョ・ジヌン俳優だ」と記した。
彼は「私の隣に座っていたチョ俳優が何の理由もなく突然殴ってきた。人々が止めると突然泣き始めた」とし、「私はその日この俳優と初めて会ったが、全く理解できなかった」と当時を振り返った。

ホ監督は、ある監督の映画の成功を祈る儀式を行った午後、車で移動中に車内で起こった出来事だと状況を説明し、「マネージャーを通じて正式に謝罪を要求した。しかし彼は謝罪しなかった。何の罪もないマネージャーだけが私の前でひざまずいてどうしていいかわからない様子だった」と付け加えた。
彼は「(チョ・ジヌンは)記憶がないと言って数日経っても謝罪しなかった。その後、私は画面で彼の顔を見るたびに消した。何度もその日その瞬間を思い出し、怒りがこみ上げてトラウマになった」とし、「しかし周囲の映画人に愚痴を言ってもみんな『どうしてだろうね?』と笑って流してしまう。だからただ埋もれて過ごしてきた」と打ち明けた。

チョ・ジヌンは6日、青少年時代の犯罪歴を認めて引退を宣言した。高校在学中に不名誉な行為を行い、少年保護処分を受けたという報道が出た翌日のことだ。
ホ監督は「今日彼に関するニュースを見て、彼の過去の経歴を知った」とし、「だが不思議なことに、私の心の中で別の気持ちが湧き上がった。初めて『そうだったのか…』と思い、許しの気持ちが生まれた」と心境を明かした。
彼は「この俳優に対する怒りではなく、世間の人々に対する怒りがこみ上げる。引退させる人々の視線と指差しだ」とし、「これまで私は何の文脈もなく暴力を受けた現象に対して怒ることに必死だった。とても恥ずかしい。私はなぜその人がこんな行動をしたのか疑問に思い、理解しようとしなかったのだろう」と述べた。
ホ監督はチョ・ジヌンに「ぜひ再び演技生活をしてほしい。いつか再会したら、焼酎を一杯飲んで私に頬を一度だけ叩かれてクールに振り払おう」と伝えた。
引退を宣言したにもかかわらず、チョ・ジヌンに関する暴露が続いている。所属事務所はチョ・ジヌンが過去にある映画の飲み会で端役の俳優A氏を暴行したというディスパッチの報道について「引退宣言をしたため、これ以上コメントすることはない」と述べた。
ホ監督は『映画版』『ミラクル旅行記』『戻ってくる』『私のように君のように』などの作品を演出した。この中で同名の戯曲を映画化した『戻ってくる』はモントリオール世界映画祭で最高賞を受賞した。この作品は一つのマッコリ屋を訪れる人々の胸が締め付けられる物語を描いている。マッコリ屋の常連の前に見知らぬ女性が現れることで起こる物語だ。2017年に公開された際、ソン・ガンホとマ・ドンソクの応援を受けた作品だ。
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