体重減量には、性別を問わず運動が不可欠である。運動効果を最大化するためには、食事と運動の時間を決めて生活習慣を整えた上で、規則的に運動することが最善策だといわれている。では、運動のタイミングは食前と食後のどちらが効果的なのだろうか。
効果的な運動のタイミングは性別によって異なるという。ダイエット効果を最大化するには、女性は食後、男性は空腹時の運動が望ましいということが明らかになった。
女性の体は炭水化物を保存しようとする特性があり、運動直後に食事を摂ると脂肪を燃焼する働きを止め、炭水化物の保存に集中させてしまうのだ。
そのため、女性は運動後に食事を摂る場合、少なくとも90分以降がおすすめだという。それまでは集中的に脂肪が消費される時間だからである。
一方、男性の体は筋肉量の維持を優先する特性がある。満腹状態での運動は、脂肪燃焼よりも摂取した栄養素を用いて筋肉を形成することを優先する傾向があるのだ。つまり、減量よりも筋肉増加が先行されるのである。
実際に、英・サリー大学の研究チームにて当内容に関する研究を行ったとされている。研究チームの結果によると、女性においては運動前に食事をしたグループが体脂肪を22%多く減少させ、男性においては運動後に食事をしたグループが体脂肪を8%多く減少させたという。
また、生理活性に関する研究も行われた。英・バース大学の研究チームが、男性被験者を対象に空腹状態と高炭水化物を摂取した食後の運動を実施させたのだ。
血液と脂肪組織の採取を繰り返し行い比較してみたところ、空腹状態での運動時にはエネルギー代謝に関連する遺伝子PDK4とHSLがともに増加する結果が現れた。その反面、食後の運動では両遺伝子が減少したことが分かった。
運動と食事の時間を決め、規則正しい生活を送ることも重要である。人体はホルモン分泌を生活習慣に合わせて行うため、規則正しい生活習慣を確立することで代謝関連ホルモンが適切なタイミングで分泌され、脂肪代謝の効率が向上するのだという。
これとは反対に不規則な食生活や運動は、食欲増進や感情の不安定化を引き起こす可能性があると伝えられた。
コメント0