昨年劇場で静かに出発したが、口コミで逆走興行を記録した韓国映画がNetflix公開を前に再び注目を集めている。

その作品はまさにオカルトと政治、ミステリーとブラックコメディの要素を組み合わせた映画『神明』である。
『神明』は昨年6月2日第21代大統領選挙本投票前日に公開され、公開時点から大きな話題を呼んだ。ユン・ソンニョル前大統領とキム・ゴンヒ夫人をモチーフにした設定が知られると、政治界とオンラインコミュニティで同時に関心が集中した。制作費約15億ウォン(約1億6,000万円)規模の低予算映画だったが、限られた上映館でも口コミが早く広まり、劇場で予想外の成果を上げた。
公開初期には大作映画の間で存在感が大きくなかったが、時間が経つにつれて状況が変わった。観客レビューとSNSの推薦が続き、観覧者が着実に増え、最終的に累積観客約78万人を記録した。この数値は映画の損益分岐点として知られる30万人の2倍を超える結果である。座席販売率でも一時上位に記録され、低予算映画の異例の逆走事例として言及された。

オカルトと政治が結合した独特な設定
『神明』は単なるミステリー・スリラーではなく、政治とオカルト要素を同時に扱う作品である。映画は青瓦台(チョンワデ)正門が開放され、ピンク色の梅の花を持って団体で入場する人々、ピンク色に覆われた通りと路地で起こる惨劇から物語が始まる。位牌と遺影もない弔問をする大統領夫妻の場面が登場し、奇妙な雰囲気が形成される。
その後、旧大統領室跡地と大統領官邸、一つの複合アパート、惨劇が起こった路地など、いくつかの場所で起こった事件がパズルのように繋がる。このミステリーを解明する人物たちはインターネット放送取材チームである。彼らは手がかりを追跡し、次第に事件の中心に近づいていく。
官邸内部の怪しい「3番室」から聞こえる怪声と大統領室の庭に埋まっている5つの棺、日本の痕跡が残る寺院で発見された奇妙な痕跡が物語の中心を成す。事件の手がかりは一つの人物に収束し、次第に真実に近づいていく。

権力に対する一人物の執着
映画の中心にはユン・ジヒという人物がいる。俳優キム・ギュリが演じたこのキャラクターは、幼少期に分身を始め、呪術にのめり込むことで物語が展開される。その後、整形で顔を変え、名前や学歴、身分まで偽造し、全く異なる人生を歩み始める。
ユン・ジヒは男を利用して欲しいものを得られるという事実に気づき、権力に接近する。最終的に政治権力の頂点に上り詰めようとする野望を露わにし、事件の中心に立つ。必要であれば呪術を通じて人の命を奪う残酷な選択も厭わない人物として描かれる。

映画の中でユン・ジヒの行動は単なる犯罪の物語ではなく、政治権力と結びついた巨大な陰謀に拡張される。戒厳と戦争を通じて「統一大統領」を夢見る設定が登場し、映画は次第に政治スリラーの性格を強化する。
調査報道チームの追跡
この事件を追跡する人物はアン・ネサンが演じるチョン・ヒョンスPDである。チョンPDと調査報道記者たちは、大統領候補として急浮上した検事出身の政治家キム・ソギルとユン・ジヒの間の繋がりを疑う。二人の間で発見されるいくつかの手がかりは事件の中心に繋がる。
チョンPD一行はますます事件を掘り下げていくが、真実に近づくにつれて危険も増す。ミステリーを追跡する過程で彼らもまた脅威にさらされ、緊張感が高まる。映画は調査報道の形式を活用して事件を段階的に解決していく構造を選んでいる。

低予算映画の逆走興行
『神明』が注目を集めた最大の理由は制作費規模と興行成績のギャップである。制作費約15億ウォン規模の映画が70万人の観客を記録した事例は韓国映画市場でも珍しい。
興行の背景にはいくつかの要因があった。SNSを中心に広がった観覧後記とN回観覧の動きが観客増加に影響を与えた。映画の中の設定が現実の政治人物をモチーフにしているという点も論争と関心を同時に呼び起こした。
特にオンラインコミュニティやSNSで映画の内容が継続的に共有され、劇場観覧に繋がる流れが見られた。このような口コミ効果が続き、上映期間後半にも観客が着実に増加した。

OTT公開後に関心が続くか
今回のNetflix公開は19日になると知られている。劇場公開後、時間が経つにつれてプラットフォームが拡大し、再び視聴者の関心が集まる可能性がある。Netflixは国内利用者が多いプラットフォームであるため、映画へのアクセスが大きく向上する効果がある。
劇場で映画を見られなかった観客がOTTを通じて視聴する事例も少なくない。特に論争的な素材や話題になった作品はOTT公開後に再び言及されることが多い。
制作費約15億ウォン規模の低予算映画が口コミを通じて約80万人の観客を記録した事例は韓国映画市場でも珍しい。Netflix公開後、この作品が再び話題の中心に立つか関心が続いている。
コメント0