
廃品回収で生計を立てる93歳の朝鮮戦争の元兵士が、AI(人工知能)を通じて生涯忘れられなかった亡き妻と再会し、涙を流した。この感動的なエピソードがオンライン上で大きな反響を呼んでいるという。
化粧品製造会社「インフレッシュ」は、去る3月1日に自社のYouTubeチャンネルで白髪の元兵士Aさん(93)のドキュメンタリー映像を公開した。インフレッシュは昨年から朝鮮戦争の元兵士たちに販売収益の一部を寄付する活動を続けているという。
Aさんの住まいは狭く老朽化した部屋で、玄関前や室内には生活のために集めた古紙や廃品があふれかえっていた。また、家にトイレがないことから寒い冬の日にも外の共用トイレを使わなければならず、厳しい生活を強いられていた。


それでも亡き妻との写真が飾られた壁だけは綺麗に整理されていた。家の片隅には妻の写真が飾られており、Aさんは亡き妻を思いながら暮らしていると伝えられた。
彼の最後の願いは、数十年前に他界した妻ともう一度向かい合って話すことだった。

その願いを聞いたインフレッシュは、Aさんの願いを叶えるために動き出した。まず、亡き妻の姿をAIで再現し、さらに声も付けてビデオレターを作成したのだ。

画面に現れた妻は「あなた、久しぶりね。元気にしていましたか?」と優しい声で語りかけた。

そして「こうしてあなたに話しかけることができて、本当に幸せです」とし「私がいなくなってからも、あなたがずっと懸命に生きてきたことを知っています。あなたはいつも強くて優しい人でした」と愛情あふれる言葉を贈った。
続けて「あなたより先に逝ってしまい、ごめんなさい」とし「手を握ることはできないけれど、いつもあなたのそばにいますよ。あなたのことを愛してます」と締めくくった。


映像を見ながら、Aさんはこらえきれず涙を流し、嗚咽した。その様子を見ていたスタッフがそっと寄り添い、彼を抱きしめた。
そしてAさんは静かに語り始めた。「もう一度人生をやり直せるとしても、僕は再び祖国のために戦うでしょう。私の願いは、我が国が幸せであることです」とし、人々に大きな感動を与えた。
この動画を見たネットユーザーたちからは「本当に心から感謝します」「素晴らしいことをしてくださってありがとうございます」「深く感動しました」など、多くの感謝の言葉が寄せられ、企業の取り組みを称賛する温かいコメントが相次いだという。
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