ソン・フンミンがついに優勝カップを掲げた。キャプテンマークを巻き、所属するトッテナム・ホットスパーの17年ぶりとなるタイトル奪還の瞬間に立ち会い、トロフィーを高々と持ち上げた。
試合後、ソン・フンミンがドイツメディアに残したひと言が、数多くのサッカーファンの心を熱くしている。

ソン・フンミンは22日(日本時間)、スペイン・ビルバオのサン・マメスで行われた2024-2025欧州サッカー連盟(UEFA)ヨーロッパリーグ(UEL)決勝で、1対0とリードしていた後半22分にリシャルリソンに代わって出場。試合終了まで精力的にピッチを駆け回り、勝利に貢献した。これにより、プロキャリアで初となるメジャー大会のトロフィーを手にした。
代表チームでは2018年ジャカルタ・パレンバン・アジア大会の金メダル以外は準優勝止まりだったうえ、クラブレベルでも3度の準優勝という悔しさを味わってきただけに、今回のタイトルは格別である。
この人生最高の瞬間に欠かせない存在がいる。ソン・フンミンと「ソン&ケイン・デュオ」としてトッテナムの黄金期を支えた、バイエルン・ミュンヘン所属のハリー・ケインだ。
現在は別々のクラブに所属しているが、ピッチ外でも強い絆を保ち続けている。UEL決勝直後、ソン・フンミンはドイツ局RTLの取材に対し、「ハリー、僕らもついに優勝したよ!」と語り、ケインへの思いを口にした。
ケインもその直後、自身のインスタグラム・ストーリーに「おめでとう、スパーズ」と投稿し、古巣トッテナムの優勝を祝福した。

ソン・フンミンの「魂のパートナー」と称されたケインも、今季ついに自身初のタイトルを獲得した。ミュンヘン移籍1年目はリーグ優勝を逃したものの、今季はチームをブンデスリーガ王者へ導き、24得点で得点王に輝いた。
ソン・フンミンとケインはトッテナムで通算47ゴールを共演した。この数字は、プレミアリーグ歴代最多の連係ゴール記録であり、かつてのドログバ&ランパードを大きく上回る。
その決定力は90分あたり1.29ゴールという異例の数字を誇る。すべての大会に合わせると、ふたりは401試合で192ゴールを生み出し、チームの特典の48%を占めた。1試合平均1.78ゴールという驚異的なペースである。

ソン・フンミンはスピードとスペースへの抜け出し、ケインはリンクプレーと正確なパスで輝いた。とくにカウンターではまるでテレパシーで通じ合っているのかのような連動を見せ、モウリーニョ監督の下では攻撃の起点からフィニッシュまでを担うコンビネーションを披露した。
ケイン自身もソン・フンミンを「世界最高峰リーグで最も過小評価されている選手」と評し、「テレパシーで結ばれた関係」と語っている。
彼らはすでにトッテナム史上最高の選手と評価されている。「ソン&ケイン・デュオ」はプレミアリーグとトッテナムの歴史に永遠に刻まれる伝説となるだろう。
同じクラブでの優勝こそ叶わなかったが、同じシーズンにそれぞれの舞台でトロフィーを掲げたふたり。その名は再び、並んで語られる。
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