昨年、韓国で学校内の「いじめ」により検挙された人数が5年ぶりに最高記録を更新し、社会問題としての深刻さを露呈している。
韓国警察庁の青少年保護活動プラットフォーム「Youth Pol-net」によると、昨年いじめで逮捕された人数は15,438人で、2022年(14,432人)より7%も増加した。
2019年には13,584人がいじめにより逮捕されたが、新型コロナウイルス感染症パンデミックによりオンライン授業が実施された2020年には11,331人に減少した。しかし、2021年以降、再び増加傾向を見せ、2021年には11,968人、2022年には14,432人となり、昨年には15,438人と、過去5年間でもっとも多くなった。
特に、小学生のいじめ加害者が増えていることに社会的な懸念が高まっている。小学生のいじめ検挙率が占める割合が目立って上昇しているのだ。
昨年、いじめによる全体の逮捕人数の内、小学生の逮捕者は1,703人で、11%を占めた。
小学生のいじめによる検挙率が二桁になったのは初めてだ。
2019年には5.6%だった小学生のいじめによる検挙率は、2020年には5%、2021年には7.2%、2022年には9.7%と目に見えて増加している。
少子化により小学生の数が減少傾向にあることを勘案すると、小学校でのいじめ問題がどれだけ深刻化しているかがわかる。
2019年に274万7,000人だった小学生の数は、昨年260万4,000人まで減少した。
いじめの他、刑法に違反する行為を犯した触法少年(*韓国で刑事上の責任を負えない14歳未満の少年少女)も大幅に増えた。
昨年、いじめにより逮捕された触法少年は19,654人で、前年(16,436人)より19.6%増加した。
上記のいじめ以外に触法少年が犯した犯罪は、窃盗が9,407人でもっとも多くおよそ半数を占め、暴力が4,863人、特別法違反などその他の犯罪が4,558人で続いた。
殺人、強盗、強姦、放火などの重罪を犯した触法少年も826人存在する。
専門家たちは、いじめ予防教育と青少年対象の犯罪防止プログラムの効果の有無について再検討が必要だと強調している。
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