約10年前に交際していた男性により、長期間ストーカー被害を受けたという女性のエピソードが明らかにされた。被害者は数年にわたって、深夜に身元不明の男性から電話がかかってききては性的侮辱や嘲笑行為に耐え続けてきたとされている。
7日に放送された韓国のJTBC「事件班長」によると、30代半ばの既婚女性Aさんは2020年10月から昨年7月までの約4年間、午後10時から午前2時の間に発信者番号非通知設定で電話がかかってきたという。
そして加害者はAさんの身体的特徴を挙げては嘲笑したのだ。Aさんが結婚した後も電話による嫌がらせは続き、夫が電話に出ると「お前の妻がアトピー肌なのを知っている。俺が脱がせた時にもアトピー肌だった」「お前の妻は男たちとOOOする女だ」などと侮辱したという。また、Aさん夫婦の間には子供がいないにもかかわらず「その子は俺の子だ」「（お前の妻を）3回も妊娠させて悪かった。お前の子かどうかなんて分からないぞ」など、荒唐無稽な発言を繰り返したと伝えられた。
Aさんは電話の内容や男性が自身について知っている情報などから、10年以上前、20代前半頃に7〜8か月ほど交際していた元彼氏だということに気付いたという。加害者の当男性はAさんより先に結婚し、子供もいる既婚者であった。そこで夫が「OOという人を知っているか」と当男性の名前について尋ねたところ、男性は突然言葉を濁し、動揺した様子を見せたという。
男性の正体を知ったAさんは、電話の通話内容を録音し、SNSに投稿した。すると、当男性から発信者番号を表示した状態で長文の謝罪メッセージが送られてきたという。「酒を飲んでやってしまったことだ」「子供たちにとって恥ずかしい父親にはなりたくない。自分自身の行動を反省している」「直接会って謝罪をしたい」などと訴えてきたのだ。
Aさんがこれらのメッセージに応答しないでいたところ、男性はAさんの知人を通じて面会を求めてきた。それに対しAさんが拒否すると、男性は開き直っては弁護士を雇い、Aさんを訴えると言ってきたという。Aさんが電話内容の録音データをSNSに投稿したことが名誉毀損罪に当たると主張してきたのだ。
Aさんは和解を望まず、厳罰を求めたという。しかし最近、検察側は加害者に略式命令を下したということが明らかになったのだ。Aさんは憤りを隠せない様子で「加害者の男性が軽い処罰で済むのなら、今後また何をしてくるか分からないので怖い」と語った。
略式命令とは、検察が正式裁判を経ずに書面審理のみで罰金、科料または没収刑を求刑する略式起訴のことを指す。比較的軽微な犯罪が対象となっているのだ。
この事件に対し、ネットユーザーたちは「加害者の男性と一緒に暮らしている妻子が気の毒でしかない」「加害者側の家族に全てを知らせるべきだ」「厳罰に処すべきなのに、法律が加害者に甘すぎる」などといった意見と共に、怒りを表明した。
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