
6日午後3時41分頃、韓国の大邱・北区・西辺洞で発生した山火事の消火活動中、ヘリコプターが墜落し、操縦士のチョンさん(74)が命を落としたと伝えられた。
現場を目撃した市民たちは、事故当時の状況について「非常に緊迫していて、衝撃的だった」と口を揃えて説明した。
聯合ニュースによると、ヘリコプターは山火事の現場から約100m離れたビニールハウス付近に墜落したという。
事故直後、現場にいたキム・ヨンホさん(70)は「ヘリコプターが低空で野山の上を通過し、ビニールハウスの方向に向かっていたが、尾翼がビニールハウスの屋根に引っかかりバランスを崩したように見えた」と証言した。
また「ヘリコプターが電柱と同じくらいの高さを飛行していて、一度止まったように見えた。すると水の入ったバケツが跳ね上がり、その直後に尾翼がビニールハウスに接触し、半回転しながら墜落した」と付け加えた。
キム・ヨンホさんによると、ヘリコプターはその直後、爆発音とともに炎に包まれたという。彼ともう一人の市民が操縦士の救出を試みたが、すでに操縦士は意識を失っており、高音のため近づくのが困難だったと伝えられた。
キム・ヨンホさんは「操縦士を救うことができなかったのが本当に悔しく、残念だ」と複雑な思いを語った。
別の目撃者であるキム・グンソプさん(69)も、事故当時の状況を生々しく説明した。
彼は、事故現場から約50m離れた畑で作業をしていたところ、ヘリコプターが建物の5階にも満たない高さでビニールハウスの方へ飛行し、突然墜落したのを目撃したという。
「ヘリコプターの前方のプロペラがビニールハウスに触れた瞬間、大きな音がして、雷が落ちたかと思った」と説明した。
また、操縦士のシートベルトを外して救出しようとしたが、火傷や衝撃によって操縦士の状態は深刻で、救出は非常に難しかったと付け加えた。
事故当時、ヘリコプターは近くのイゴク貯水池から水を汲み上げた後、山火事の現場へ向かって旋回していたとみられている。
大邱北区庁の関係者は「ヘリコプターが消火のために低空飛行をしていた際、事故が発生した可能性が高い」と説明した。
現場に到着した消防隊と警察は、午後5時30分頃に操縦士の遺体を収容し、現在は事故の原因について詳しく調査を進めているという。
事故機はビニールハウスのそばで壊れた状態で横倒しになっており、衝突したビニールハウスの緑色のシートは破れて、中の鉄骨構造がむき出しになっていた。
当局は、事故原因の早期解明を急ぐとともに、同様の事故の再発を防ぐため安全対策の強化に乗り出す方針だと伝えた。
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